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不動産売却時にかかる税金を徹底解説!節税対策と注意点

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不動産売却時にかかる税金を徹底解説!節税対策と注意点

コラム作成日:2026年4月25日

この記事のポイント
  • 不動産売却でかかる主な税金は、譲渡所得税・住民税、印紙税、登録免許税です。
  • 譲渡所得税の税率は、所有期間5年超で約20.315%、5年以下で約39.63%と大きく変わります。
  • マイホーム売却では3,000万円特別控除10年超所有の軽減税率が使える可能性があります。
  • 一方で、買換え特例住宅ローン残高を下回る売却時の譲渡損失特例は、2026年4月25日時点の国税庁案内では令和7年12月31日までの譲渡を対象とするため、2026年の売却で当然に使える前提では整理しないほうが安全です。
  • 特例を使って税額が0円になる場合でも、確定申告が必要になることがあります。
不動産売却で最も大きな税負担になりやすいのが、売却益にかかる譲渡所得税・住民税です。税額は「いくらで売れたか」だけでなく、いつ取得したか、取得費をどこまで証明できるか、マイホーム特例を使えるかで大きく変わります。2026年時点では、一般的な税率や3,000万円特別控除、10年超所有の軽減税率は引き続き重要ですが、期限付き特例の扱いは慎重に確認することが大切です。

1. 不動産売却でかかる税金の全体像

不動産を売却するときは、売買価格そのものだけでなく、売却益や契約書、登記に関する税金も見込んでおく必要があります。特に手取り額を左右しやすいのは、譲渡所得税・住民税です。売却後に想定外の出費にならないよう、まずは税金の種類を整理しておきましょう。

1-1. 譲渡所得税・住民税

土地や建物を売って利益が出た場合、その利益に対して譲渡所得税と住民税がかかります。土地建物の譲渡所得は給与所得などと合算せず、分離課税で計算する点が特徴です。

ただし、売却価格全額に税金がかかるわけではありません。購入時の代金や購入手数料、改良費、売却時の仲介手数料などを差し引いたうえで、特例が使える場合はさらに控除して税額を計算します。

1-2. 印紙税

不動産売買契約書には印紙税がかかります。2026年4月25日時点では、不動産譲渡契約書の印紙税軽減措置は令和9年3月31日まで延長されています。契約金額によって税額が決まり、たとえば1,000万円超5,000万円以下なら1万円、5,000万円超1億円以下なら3万円です。

契約金額 印紙税額(軽減後)
1,000万円超~5,000万円以下 1万円
5,000万円超~1億円以下 3万円
1億円超~5億円以下 6万円

印紙税の詳細は、国税庁「不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置」で確認できます。

1-3. 登録免許税

所有権移転登記の登録免許税は、実務上は買主負担とされることが多いですが、売主側でも住宅ローン完済に伴う抵当権抹消登記が必要になることがあります。抵当権抹消登記の登録免許税は、不動産1個につき1,000円です。土地と建物で2個なら2,000円になります。

注意 住宅ローンが残っている物件を売る場合、売却代金でローンを完済できないと通常の売却が難しくなることがあります。金融機関の承諾を要するケースや、任意売却の検討が必要になるケースもあるため、自己判断で進めず、早めに金融機関・仲介会社へ相談しましょう。

抵当権抹消登記の手続きの概要は、法務局「住宅ローン等を完済した方へ(抵当権の登記の抹消手続のご案内)」も参考になります。

2. 譲渡所得税の計算方法を理解する

税額を見誤りやすい理由は、譲渡所得の計算が「売却価格−購入価格」ではないからです。取得費や譲渡費用をどれだけ正確に把握できるかで、課税所得が変わります。

2-1. 譲渡所得の基本計算式

譲渡所得 = 譲渡価額 -(取得費 + 譲渡費用)- 特別控除額

譲渡価額は売却代金、取得費は購入代金や購入時の手数料など、譲渡費用は売却時の仲介手数料や測量費、印紙代などです。マイホームの3,000万円特別控除などが使える場合は、さらに差し引きます。

2-2. 取得費と譲渡費用の考え方

取得費には、主に次のようなものが含まれます。

  • 不動産の購入代金
  • 購入時の仲介手数料
  • 登録免許税や司法書士報酬などの取得時費用
  • 改良費・設備費など、資産価値を高めるために支出した費用

譲渡費用には、主に次のようなものが含まれます。

  • 売却時の仲介手数料
  • 測量費
  • 売買契約書の印紙代
  • 借家人の立退料
  • 建物を壊して土地を売る場合の取壊し費用
注意 建物の取得費は、所有期間中の減価償却費相当額を差し引いて計算します。また、取得費が分からない場合や、実際の取得費が譲渡価額の5%より少ない場合は、概算取得費として譲渡価額の5%を使うことができます。契約書や領収書がないと税額が高くなりやすいため、資料の保管は重要です。

売却費用の整理をあわせて行いたい方は、不動産売却時の諸費用もご覧ください。

不動産売却における税金計算の考え方をイメージした図

3. 税率は所有期間で大きく変わる

不動産売却の税金で最も差が出やすいのが、所有期間による税率区分です。売却日そのものではなく、売却した年の1月1日時点で判定する点が重要です。

3-1. 短期譲渡所得と長期譲渡所得の違い

区分 所有期間 所得税 住民税 復興特別所得税を含む目安
短期譲渡所得 5年以下 30% 9% 約39.63%
長期譲渡所得 5年超 15% 5% 約20.315%

たとえば課税譲渡所得が1,000万円なら、短期譲渡所得では約396万円、長期譲渡所得では約203万円が目安です。売却時期を少し調整するだけで税負担が大きく変わることがあります。

3-2. 所有期間の計算方法

所有期間は、取得日から売却日までではなく、取得日から売却した年の1月1日までで判定します。相続や贈与で取得した場合は、原則として被相続人や贈与者の取得日を引き継ぎます。

2019年6月に購入した不動産を2024年12月に売却しても、2024年1月1日時点では4年7か月のため短期譲渡所得です。2025年1月以降の売却なら、2025年1月1日時点で5年7か月となり、長期譲渡所得になります。

査定や売却タイミングの比較をしたい方は、不動産査定サイトの比較ポイントと選び方|失敗しない活用術も参考になります。

4. 2026年時点で押さえたい特例と注意点

マイホーム売却では税負担を抑えられる特例があります。ただし、特例には併用制限や期限付きのものもあるため、2026年時点の整理が重要です。

4-1. 3,000万円特別控除

マイホームを売ったときは、所有期間に関係なく、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。一般のご売却で最も利用を検討しやすい制度です。

主な要件は次のとおりです。

  • 現に住んでいる家屋、または住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る元自宅であること
  • 売った年の前年・前々年に同特例や一定の譲渡損失特例を使っていないこと
  • 売った年とその前年・前々年に買換え特例などを使っていないこと
  • 親子や夫婦など特別の関係がある人への売却ではないこと

詳細は、国税庁「マイホームを売ったときの特例」を確認しておきましょう。

4-2. 10年超所有の軽減税率の特例

売った年の1月1日時点で、家屋・敷地ともに所有期間が10年を超えるマイホームなら、3,000万円特別控除後の課税長期譲渡所得に対し、通常の長期譲渡より低い税率が適用されます。

6,000万円以下の部分は、所得税10%・住民税4%が基本となり、復興特別所得税を加味すると実質的な目安は約14.21%です。3,000万円特別控除と併用できるため、適用できるかどうかで手取りが変わることがあります。

詳細は、国税庁「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」をご確認ください。

4-3. 期限付き特例の扱いに注意

旧来の解説記事では、買換え特例や譲渡損失の損益通算・繰越控除が「使える特例」として並べられていることがありますが、2026年時点では扱いに注意が必要です。

2026年時点の注意 国税庁の現行案内では、特定のマイホームを買い換えたときの特例と、住宅ローン残高を下回る価額で売却して生じた譲渡損失の損益通算・繰越控除の特例はいずれも「令和7年12月31日までに売ったとき」が対象と案内されています。2026年の売却で当然に使える前提で説明しないほうが安全です。

相続した空き家については別途、国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」の対象になることがあります。相続案件は通常のマイホーム売却より要件確認が複雑なため、個別判断が必要です。

5. 確定申告の手続きと注意点

不動産売却では、税額が発生するケースだけでなく、特例を使って税額が0円になるケースでも確定申告が必要になることがあります。

5-1. 確定申告が必要なケース

原則として、売却して譲渡所得が発生したら確定申告が必要です。また、3,000万円特別控除や軽減税率の特例を使う場合も、適用を受けるには申告が必要です。

一方、売却損が出た場合は必ずしも申告義務があるとは限りませんが、相続空き家など別の特例確認が必要になることもあるため、放置せず確認したほうが安心です。

5-2. 必要書類と申告時期

2026年中に売却した場合、原則として2027年2月16日から2027年3月15日までに確定申告を行います。

主な必要書類は次のとおりです。

  • 売買契約書の写し(購入時・売却時)
  • 仲介手数料や測量費などの領収書
  • 登記事項証明書などの不動産関係書類
  • 譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)
  • 特例を使う場合は住民票、戸籍の附票、被相続人居住用家屋等確認書など追加書類

申告書作成は、国税庁「確定申告書等作成コーナー」でも進められます。書類不備があると特例の適用判断に影響することがあるため、早めに資料をそろえておきましょう。

不動産売却の節税や確定申告の準備を確認するイメージ

6. 節税のために押さえるべきポイント

  • 所有期間を必ず確認する:5年超か5年以下かで税率差が大きいため、売却時期の調整余地があるなら事前確認が重要です。
  • 取得費の資料を集める:契約書、領収書、ローン関係資料、通帳記録など、取得費を裏付ける資料はできるだけ残しましょう。
  • 特例の併用関係を確認する:3,000万円特別控除と10年超軽減税率は相性がよい一方、期限付き特例は2026年時点で前提にしにくいものがあります。
  • 住宅ローン残債も税金と並行して確認する:税額だけで売却計画を立てると、ローン完済条件でつまずくことがあります。
  • 相続案件は別枠で考える:空き家特例や取得費加算など、通常の売却と論点が異なる場合があります。

売却価格や販売戦略も最終的な手取り額に影響します。高値売却の考え方は不動産の売却価格を上げるコツ、古家付き物件の判断は古家の売却方法|古家付き土地か更地かの判断基準も参考になります。

よくあるご質問

3,000万円特別控除や軽減税率の特例を使って税額が0円になる場合でも、特例の適用を受けるには確定申告が必要です。税額が出ないから申告不要と考えず、特例を使うときは必ず申告要否を確認しましょう。
所有期間は売却日ではなく、売却した年の1月1日時点で判定します。たとえば2019年6月取得の不動産を2024年12月に売ると、2024年1月1日時点では4年7か月のため短期譲渡所得になります。
取得費が分からない場合は、譲渡価額の5%を概算取得費として計算できます。ただし実際の取得費より低くなりやすく、税額が増えることがあるため、契約書以外にも通帳記録やローン明細などを探すことが大切です。
現に住んでいる家、または住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る元自宅であること、売った年の前年・前々年に同特例や一定の特例を使っていないこと、親子や夫婦など特別の関係がある人への売却でないことが主な要件です。
売却代金で住宅ローンを完済できない場合、通常売却が進めにくいことがあります。金融機関の承諾が必要なケースや任意売却の検討が必要なケースもあるため、税金だけでなくローン残高と返済条件も早めに確認することが大切です。

7. まとめ

不動産売却でかかる税金は、譲渡所得税・住民税を中心に、印紙税や登録免許税まで含めて考える必要があります。特に譲渡所得税は、取得費の整理と所有期間の確認で結果が大きく変わります。

2026年時点では、3,000万円特別控除や10年超所有の軽減税率は依然として重要ですが、買換え特例や譲渡損失特例のような期限付き制度は、古い記事のまま鵜呑みにしないことが大切です。実際の税額や特例可否は個別事情で変わるため、売却前に確認しておくと安心です。

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執筆者:山本 繁春(宅地建物取引士/センチュリー21 クレール不動産)
台東区・荒川区を中心に、不動産売却・購入に関する総合的なサポートを行っています。相続案件や住み替え相談、査定から販売戦略のご提案まで、個別事情に応じた実務的なご案内を心がけています。

コラム作成日:2026年4月25日
※本コラムは2026年4月25日時点の法令・公開情報に基づいて作成しています。税制や特例の取扱いは改正される場合があります。実際の申告や適用判断は、国税庁・法務局などの公的情報をご確認のうえ、必要に応じて税理士等の専門家へご相談ください。
※本コラムは一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務・法務判断を行うものではありません。
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