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離婚後の家の買取で住宅ローン控除に注意|住民票の落とし穴(実録)【台東区・荒川区の不動産売却ならセンチュリー21クレール不動産】

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  • 離婚後の家の買取で住宅ローン控除に注意|住民票の落とし穴(実録)記事更新日:2026-08-13

    離婚で家はどうする?住宅ローンの残債や財産分与で揉めないための知識をまとめました。ペアローンやオーバーローンの対処法など、円満に解決するためのコラム集です。

    離婚後の家の買取で住宅ローン控除を利用できるかは、元配偶者の住民票だけでなく、離婚成立日、住宅の取得時点、取得相手との関係、居住実態、借入れの内容を一体で確認して判断します。この記事では、元夫が転居後も住民票を移していなかったため、初年度の確定申告で追加確認が必要となり、住民票以外の個別事情も含めて判断された結果、住宅ローン控除の適用に至らなかった相談事例をもとに、契約前に確認すべき順番を解説します。

    国税庁には、離婚後に前夫から財産分与で住宅を取得した事例について、居住・借入れなどの要件を満たせば住宅ローン控除を受けられるとする質疑応答があります。したがって、元配偶者からの取得であることや、売主である元配偶者の住民票が旧住所に残っていることだけで、一律に対象外になるわけではありません。

    特に重要なのは、初年度の申告漏れ・書類不足と、取得相手との関係や贈与でないことなど取得時などに判定する適用要件を満たしていない場合を分けることです。後者は、住民票を後から直しても当初の取得事実は変わりません。査定額の高さだけで判断せず、住宅ローン残債と抵当権、税金・諸費用、媒介契約、告知事項、引渡し・解除条件まで契約前に整理する必要があります。

    この記事のポイント(要点まとめ)
    • 先に知るべき結論:離婚成立後に元配偶者から取得した住宅でも、居住・借入れに加え、住宅の床面積や耐震性などの要件を満たせば住宅ローン控除を検討できます。
    • 住民票の位置づけ:売主の住民票が旧住所に残っていることは単独の不適用要件ではありませんが、住所と居住実態が一致しないと追加説明が必要になることがあります。
    • 2年目以降の注意:取得時などに判定する要件を満たさない場合、後から住所だけ整えても当初の取得事実は変わりません。申告漏れ・書類不足とは分けて考えます。
    • 日付を一本化:離婚成立日、元配偶者の転居日、売買契約日、決済日、所有権移転日、居住状況を時系列で整理します。
    • 残債と費用を確認:住宅ローン残債、抵当権、仲介手数料、登記費用、税金を確認し、査定額ではなく資金計画全体で判断します。
    • 契約条件を書面化:媒介業務の範囲、融資利用特約、告知事項、契約不適合責任、引渡し条件を曖昧にしないことが重要です。

    住宅ローン控除の適用は税理士または所轄税務署、住宅ローンの取扱いは金融機関、法律は弁護士、登記は司法書士へ契約前に確認してください。

    自宅で住民票と住宅ローン控除の資料を確認する女性のイメージ
    元配偶者から家を買い取る前に、離婚日・転居日・契約日・取得日と必要書類を一つの時系列で確認します。

    相談事例|元夫の住民票が残った家を元妻が買い取った

    今回の相談では、離婚後も元妻と子どもが自宅に住み続け、元夫はすでに別の場所へ転居していました。ただし、家の所有名義と既存の住宅ローンは元夫のままで、元夫の住民票も自宅住所に残っていました。

    その後、元妻が新たな住宅ローンを利用して元夫から家を買い取ることになり、売買契約、既存ローンの完済、所有権移転登記まで進みました。しかし、初年度の住宅ローン控除を申告する段階で、売買契約書に記載された元夫の住所と売却した住宅の住所が同じであることから、取得時の当事者関係や居住実態を確認されました。

    • 元夫は実際には転居していたが、住民票の異動が済んでいなかった
    • 売買契約書には、元夫の住所として売却物件の住所が記載されていた
    • 離婚日、元夫の転居日、取得日、生活費の状況を示す追加資料が必要になった
    • 所轄税務署への確認では、住民票以外の個別事情も含めて判断され、今回の相談では住宅ローン控除の適用に至らなかった

    この結論は、匿名化した本事例の事実関係に対するものです。元配偶者の住民票が残っているという一事から、ほかの取引も同じ結論になるとは判断できません。

    住民票が残っていたことだけが不適用の理由ではない

    この事例で注意したいのは、元夫の住民票が旧住所に残っていたという一事だけで、住宅ローン控除が否認されたわけではないことです。国税庁が示す適用要件に、売主の住民票の所在地は単独の不適用要件として挙げられていません。ただし、住民票と契約書の住所が実態と一致しなかったため、離婚成立日、元夫の転居、取得時の関係、元妻の居住実態などを確認する必要が生じ、その事実関係を含めて適用可否が判断されました。

    住民票は居住実態や住所を確認する重要な資料ですが、住宅ローン控除の要件そのものを単独で決める資料ではありません。反対に、住民票だけを後から移しても、契約・取得時の実態や取引条件を変更することはできません。

    「初年度に受けられなかった」の意味を区別:申告をしていない、必要書類が不足しているという手続上の問題と、取得時などに判定する適用要件を満たしていないという実体上の問題は同じではありません。前者は申告状況に応じて期限後申告や更正の請求などを検討できる場合がありますが、後者は住所の修正だけで当初の取得事実を変えることはできません。個別の手続は所轄税務署または税理士へ確認してください。

    住民票・契約書・登記住所は別々に確認する

    元配偶者の住民異動は、同一世帯か別世帯かで届出人の扱いが変わる

    住民異動の届出人を「転居した本人だけ」と考えるのは正確ではありません。台東区は本人または世帯主による届出を基本とし、本人・世帯員以外が届け出る場合は委任状等を求めています。荒川区では、転出届・転居届の届出人を引っ越す本人または旧住所で同一世帯の方とし、同じ住所でも別世帯の方は代理人として委任状が必要と案内しています。

    そのため、元配偶者が同じ住民票上の世帯にいるか、離婚後に世帯を分けているか、転出・転居・転入のどの届出かによって扱いが異なります。実際に引っ越していない住所への届出や、権限のない人による届出はできません。元配偶者が対応しない場合も自己判断で動かさず、現在の住所地と転居先の市区町村へ事情を説明し、届出人・委任状・必要書類を確認してください。

    不動産売買の契約・登記では、元配偶者の本人確認書類、住民票・除票、戸籍の附票、登記上の住所とのつながりを司法書士へ確認してください。住民異動の届出がされていない期間は、賃貸借契約書や公共料金の資料など、実際の転居を説明できる資料が必要になることもあります。

    契約書の旧住所だけで契約が当然に無効になるとは限らない

    売買契約書に旧住所が記載されていたからといって、直ちに契約が無効になるとは限りません。ただし、契約当事者を正確に特定し、本人確認書類と登記記録の住所が異なる理由を説明できる状態にする必要があります。

    署名・押印後に当事者が自己判断で契約書を書き換えることは避け、不動産会社、金融機関、司法書士へ、訂正方法、住所変更登記の要否、追加書類を確認してください。

    確認対象 主な役割 注意点
    住民票 住民登録上の住所を示す 実際の居住状況と一致しているか確認する。届出人の範囲は同一世帯か別世帯かで異なり、住民票だけで税務上の結論は決まらない
    売買契約書 当事者、価格、引渡し、解除条件などを定める 本人確認書類と住所が異なる場合は、契約前に記載方法と補足資料を確認する
    不動産登記 所有者、持分、抵当権、登記名義人の住所を公示する 住所変更登記、抵当権抹消、所有権移転、新たな抵当権設定の順序を司法書士と調整する

    住宅ローン控除|取得時の要件は住所変更だけでは変わらない

    国税庁は「すべての要件」を満たすことを求めている

    国税庁の2026年入居分の案内と中古住宅に関する詳細案内では、住宅ローン控除を受けるために、取得後の居住、所得、床面積、返済期間、取得相手との関係、贈与でないこと、中古住宅の建築時期・耐震性など、該当する要件を満たす必要があるとされています。

    国税庁資料では、初年度は確定申告、2年目以降は確定申告または給与所得者の年末調整という手続の違いも案内されています。2年目以降の手続は、取得相手との関係や贈与でないことなど、当初の取得に関する事実を後から変更する制度ではありません。

    適用要件と申告手続を確認する公的一次情報

    一次情報からの整理:「取得時の固定的な要件」は法令上の用語ではなく、本記事で分かりやすくするための整理です。取得相手との関係、贈与による取得でないこと、住宅自体の要件など、当初の取得事実に関する要件を満たしていない場合、後日の住民異動だけでその事実は変わりません。一方、合計所得金額など年ごとに判定する要件や、申告漏れ・書類不足は扱いが異なります。個別事案への当てはめは、所轄税務署または税理士へ確認してください。

    取得時などに判定する要件と、年ごとの要件・申告手続を混同しない

    区分 2年目以降の考え方
    取得時などに判定する要件 取得時および取得後も引き続き生計を一にする一定の親族などからの取得でないこと、贈与による取得でないこと、住宅自体の取得時要件など 取得後に住民票だけを直しても、取得相手・取得方法・住宅の状態など、当初の取得事実は変わらない
    各年に判定する要件 控除を受ける年の合計所得金額、その年の12月31日までの居住、年末の住宅ローン残高など 年ごとに判定が変わる場合がある。初年度の所得超過などを理由に、以後の全期間が当然に不可になるとは限らない
    申告手続・証明書の問題 初年度に申告しなかった、必要書類が間に合わなかった、記載を誤った 適用要件を実際に満たしているなら、期限後申告、更正の請求などを検討できる場合がある。税務署へ個別確認が必要

    2026年に中古住宅へ入居する場合の主な確認項目

    • 住宅の取得から原則6か月以内に居住し、その年の12月31日まで引き続き居住していること
    • 控除を受ける年の合計所得金額が2,000万円以下であること
    • 床面積の2分の1以上を専ら自己の居住用として使用していること
    • 登記事項証明書等に表示される床面積が原則40平方メートル以上であること。ただし、合計所得金額が1,000万円を超える場合、または子育て世帯等への借入限度額の上乗せ措置を利用する場合は50平方メートル以上が必要です
    • 返済期間10年以上の一定の住宅ローン等を利用していること
    • 取得時および取得後も引き続き生計を一にする一定の親族や特別な関係のある者からの取得ではないこと
    • 贈与による取得ではないこと
    • 1982年1月1日以後に建築された住宅、または一定の耐震基準を満たすことを証明できる住宅等であること
    • 一定期間内に、居住用財産の3,000万円特別控除など併用できない特例を利用していないこと

    住宅性能、借入限度額、控除期間、40平方メートル台の住宅の取扱い、子育て世帯・若者夫婦世帯への上乗せ措置は、取得・入居した年や住宅区分によって異なります。2026年入居分の制度は上記の国税庁・国土交通省資料で確認し、個別の適用要件と申告方法は所轄税務署または税理士へ確認してください。

    離婚成立後の取得でも日付と居住実態を整理する

    離婚後の取得なら自動的に控除されるわけではない

    国税庁の質疑応答には、離婚後に前夫から財産分与で住宅を取得し、その住宅に関する債務の返済に充てるため一定の銀行借入れをした事例について、居住要件などを満たせば住宅ローン控除を受けられるとする例があります。この事例では、すでに離婚しているため、生計を一にする親族等からの取得には該当しないと整理されています。

    ただし、この公表事例は財産分与による取得を前提としています。元配偶者との売買、離婚成立前に締結した契約、事実上の婚姻関係が続いているとみられるケースなどは事実関係が異なります。住民票が同じ住所にあることだけで「生計を一にする親族等」に当たるとも、住民票を別にしただけで当たらなくなるとも断定できません。契約日だけで結論を出さず、離婚成立日、決済日、所有権移転日、引渡日、取得前後の生活状況を整理して契約前に確認してください。

    財産分与により住宅を取得した場合|国税庁

    契約前に作る時系列の例

    1. 離婚成立日

      戸籍謄本や離婚届受理証明書で確認します。取得相手との関係を判断する基準日の一つです。

    2. 元配偶者の実際の転居日

      住民票・除票、転居先の賃貸借契約書、公共料金の資料などで居住実態を整理します。

    3. 売買契約日

      当事者の住所、売買価格、住宅ローン特約、引渡し・解除条件を契約書で明確にします。

    4. 決済日・住宅の取得日

      新規融資、既存ローン完済、代金授受の記録をそろえ、資金の流れを説明できるようにします。

    5. 抵当権抹消・所有権移転

      既存抵当権の抹消、所有権移転、新たな抵当権設定を金融機関と司法書士が連動して進めます。

    6. 年末の居住確認・翌年の確定申告

      取得後の居住実態、年末残高情報、登記・契約関係の資料をそろえ、初年度は原則として確定申告します。

    ※実際の手続順は取引条件により異なります。元配偶者間の売買では、契約締結前に利用予定の金融機関、税理士または所轄税務署、不動産会社、司法書士へ確認してください。

    取得前から住んでいた場合も時系列で説明できるようにする

    離婚前から同じ家に住み続けている場合、「取得後に転居していないから対象外」とは一概にいえません。取得日、引渡日、所有権移転日、住民登録、実際の居住状況を時系列にし、取得後も継続して自宅として使用していることを説明できるようにします。

    整理する日付・事実 確認できる資料の例
    離婚成立日 戸籍謄本、離婚届受理証明書など
    元配偶者の実際の転居日 住民票・除票、戸籍の附票、転居先の賃貸借契約書、公共料金の資料など
    売買契約日・決済日・取得日 売買契約書、領収書、振込記録、登記事項証明書など
    買主の居住実態 住民票、公共料金の明細、郵便物、保険・学校関係の書類など
    住宅ローンの借入れと返済 金銭消費貸借契約書、返済予定表、年末残高情報など

    制度全体や2026年入居分の控除内容は、離婚後に元配偶者から家を買う場合の住宅ローン控除と2026年の控除内容で詳しく解説しています。本記事は、住民票・契約書・登記住所の不一致と、取得時の事実確認に焦点を当てています。

    契約前から確定申告までの手順

    元配偶者からの家の買い取りでは、名義変更だけを先行させず、査定、住宅ローン、契約、決済、登記、申告を一つの流れとして組み立てます。

    手順1.所有名義・住宅ローン・保証関係を確認する

    登記事項証明書、住宅ローンの返済予定表、金融機関との契約書を確認し、所有者、債務者、連帯債務者、連帯保証人、物上保証人、抵当権者を分けて整理します。離婚協議書だけで銀行との契約は変更されません。

    手順2.離婚日・転居日・取得予定日と住所を一覧にする

    住民票、本人確認書類、登記、売買契約書へ記載する住所を照合します。元配偶者が実際に転居済みなら、同一世帯か別世帯かを確認したうえで、市区町村に届出人・委任状・必要書類を確認します。住民票や登記上の住所変更が未了の場合は、市区町村と司法書士へ手続の順番を確認してください。

    手順3.時価を査定し、住宅ローン残債と諸費用を差し引く

    台東区・荒川区でも、同じ町内であれば接道状況、面積、築年数などにより、同じマンション内であれば階数、向き、面積、室内や管理の状態により価格は変わります。査定価格の根拠を確認し、残債と売買諸費用を差し引いた後の資金計画を整理します。

    明るい空室で不動産担当者と査定価格・住宅ローン残債を確認する女性のイメージ
    査定価格だけでなく、既存ローンの完済、諸費用、契約条件、金融機関へ確認する資料を同時に整理します。

    手順4.利用予定の金融機関へ事前相談・事前審査を行う

    元配偶者間の売買は、一般的な第三者間の売買と審査方法が異なることがあります。不動産会社の仲介、価格査定書、離婚協議書、既存ローンの完済方法に加え、元配偶者の住民票が旧住所に残っている場合の必要資料も確認してください。

    手順5.売買と財産分与のどちらで取得するか決める

    名称だけで選ばず、財産分与の対象額、代償金、売主側の譲渡所得、買主側の住宅ローン控除、登録免許税、不動産取得税などを確認します。法律と税務の判断が必要な場合は弁護士・税理士へ相談します。

    手順6.媒介契約と売買契約の条件を確定する

    不動産会社へ依頼する業務、媒介契約の種類、仲介手数料、住宅ローン特約、引渡日、残置物、固定資産税等の精算、契約不適合責任、告知事項を明記します。契約書には本人確認ができる正確な住所を記載し、登記上の住所と異なる場合の扱いを司法書士へ確認します。

    手順7.決済・完済・登記を連動させ、初年度は確定申告する

    一般には、新たな融資の実行、既存ローンの完済、抵当権抹消、所有権移転、新たな抵当権設定を決済日に連動させます。住宅ローン控除を初めて受ける年は、給与所得者でも原則として確定申告が必要です。申告前に、離婚日、元配偶者の転居日、取得日、買主の居住実態を説明できる資料がそろっているか確認します。

    残債のある家を買い取る具体的な進め方は、離婚で住宅ローン残債のある家を妻が買い取る手順と名義変更も参考にしてください。子どもなど元配偶者以外が買主になる場合は、離婚後の親族間売買と住宅ローン・適正価格の注意点で別の判断事項を確認できます。

    今回の事例を繰り返さないために:元配偶者の住民票、離婚日・転居日、住宅ローン残債、売買価格、名義関係が分かる資料を契約前にそろえると、金融機関や専門家へ確認すべき点が明確になります。

    元配偶者からの家の買い取り・査定をご相談ください

    センチュリー21クレール不動産では、台東区・荒川区を中心に、家の時価、住宅ローン残債、名義、売買条件を整理します。税務・法律・登記で専門的な判断が必要な事項は、税理士・弁護士・司法書士などへの確認方法もご案内します。

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    査定・諸費用・媒介契約・告知事項の注意点

    査定額の高さだけで不動産会社を選ばない

    元配偶者間で売買価格を決める場合、住宅ローン残高と同じ金額にすればよいとは限りません。残債は金融機関へ返す金額、査定価格は市場で見込まれる価格であり、性質が異なります。

    査定では、近隣の成約事例、土地・建物の個別条件、マンションの管理状況、売却想定期間など、価格の根拠を確認してください。最も高い査定額だけで会社を選ぶと、金融機関の担保評価や税務上の時価と隔たりが生じることがあります。

    税金と売買諸費用を事前に見積もる

    • 仲介手数料
    • 売買契約書の印紙税
    • 抵当権抹消、所有権移転、住所変更、抵当権設定などの登記費用
    • 住宅ローンの事務手数料、保証料、繰上返済手数料など
    • 売主側の譲渡所得税・住民税
    • 買主側の不動産取得税、固定資産税等の精算金、火災保険料など

    利用できる特例や実際の税額は個別事情で変わります。一般的な費用項目については、不動産売却時の諸費用をご覧ください。税額は税理士または所轄税務署へご相談ください。

    媒介契約と契約条件を曖昧にしない

    買主が元配偶者に決まっている場合でも、不動産会社へ仲介を依頼する範囲、媒介契約の種類、仲介手数料、重要事項説明、金融機関との調整、契約書作成、決済支援の内容を確認します。

    また、過去に家族であった当事者同士でも、次の事項は書面で明確にしてください。

    • 雨漏り、設備故障、境界、越境、管理費等の滞納などの告知事項
    • 建物・設備の現況、残置物、鍵、書類の引渡し
    • 住宅ローン特約、解除条件、手付金、違約金
    • 契約不適合責任の範囲と期間
    • 引渡日、固定資産税・管理費・修繕積立金などの精算
    • 既存抵当権を抹消できない場合の取扱い

    低額売買の注意:個人から不動産を著しく低い価額で取得した場合、時価と支払額との差額が贈与とみなされる可能性があります。「時価の何割なら安全」という一律の基準ではありません。査定書など価格の根拠を残し、契約前に税理士へ確認してください。

    著しく低い価額で財産を譲り受けた場合|国税庁

    売買と財産分与は税務・登記が異なる

    元配偶者から家を取得する方法には、売買代金を支払って買い取る方法と、離婚に伴う財産分与として取得する方法があります。どちらも「名義を移す」結果は似ていますが、必要書類、資金の流れ、登記原因、税務、住宅ローン審査は同じではありません。

    比較項目 元配偶者からの売買 財産分与による取得
    主な書面 売買契約書、重要事項説明書、査定資料など 離婚協議書、財産分与契約書、公正証書など
    資金の動き 売買代金を支払い、振込記録を残す 財産関係の清算として移転し、代償金や債務整理を伴う場合がある
    主な税務確認 低額譲渡による贈与税、売主の譲渡所得など 財産分与した側の譲渡所得、過大な分与に対する贈与税など
    住宅ローン控除 取得・借入れ・居住などの要件を満たすか個別確認 国税庁の公表事例はあるが、取得・借入れ・居住などの要件を個別確認

    不動産を財産分与した側には、分与時の時価を収入金額として譲渡所得の課税が生じることがあります。分与を受けた側は通常、財産分与として相当な範囲であれば贈与税はかかりませんが、分与額が過大な場合などは別です。

    2026年4月以降に離婚した場合は財産分与の申立期間が原則5年

    2026年4月1日以降に離婚した場合、家庭裁判所へ財産分与を申し立てられる期間は、離婚した日の翌日から起算して原則5年です。2026年3月31日以前に離婚した場合は、原則2年です。通常の売買契約へこの期間がそのまま適用されるわけではありませんが、財産分与として家の帰属や代償金を整理する場合は離婚日を確認してください。

    裁判所の財産分与請求調停の案内で申立期間を確認できます。法改正と不動産への影響は、2026年4月の民法改正と財産分与・住宅ローンを解説した記事で詳しく解説しています。

    よくある質問

    Q1.元配偶者の住民票が売却した家に残っているだけで、住宅ローン控除の対象外になりますか?

    A.住民票の未異動だけで一律に対象外になるわけではありません。ただし、住所と実態が一致しないと、離婚成立日、実際の転居日、取得時の当事者関係、買主の居住実態などの追加確認が必要になることがあります。本事例では、住民票以外の個別事情も含めて判断された結果、適用に至りませんでしたが、ほかの取引へそのまま当てはめることはできません。

    Q2.初年度に住宅ローン控除を受けられなくても、2年目から受けられますか?

    A.理由によって異なります。取得相手との関係、贈与でないこと、住宅自体の要件など、当初の取得事実に関する要件を満たしていない場合は、住所を後から直しても取得事実は変わりません。一方、初年度の所得、申告漏れ、書類不足などは扱いが異なる場合があります。初年度に受けられなかった理由を確認し、所轄税務署または税理士へご相談ください。

    Q3.売買契約書に元配偶者の旧住所を書いてしまうと契約は無効ですか?

    A.旧住所の記載だけで契約が当然に無効になるとは限りませんが、契約当事者を正確に特定し、本人確認書類や登記上の住所との関係を説明できる状態にする必要があります。署名後に自分で書き換えず、不動産会社、金融機関、司法書士へ訂正方法を確認してください。

    Q4.元夫が住民票を移せば、住宅ローン控除を必ず受けられますか?

    A.住民票を移しただけで必ず受けられるわけではありません。離婚後の取得でも、取得相手との関係、居住、所得、床面積、住宅の要件、返済期間10年以上の一定の借入れ、贈与でないことなどを確認します。住民票は事実確認の資料の一つであり、後日の異動だけで当初の取得条件が変わるわけではありません。

    Q5.離婚前から住み続けている家でも、取得後6か月以内の入居要件を満たせますか?

    A.取得前から継続して居住していることだけを理由に対象外になるとは限りません。取得日、引渡日、住民登録、実際の居住状況を整理し、取得後も自宅として継続利用していることを確認します。個別の適用可否は、税理士または所轄税務署へご確認ください。

    Q6.離婚前に売買契約を結び、離婚後に決済すれば住宅ローン控除を受けられますか?

    A.契約日だけでは判断できません。住宅の取得時点、離婚成立日、決済日、所有権移転日、取得前後の生計、居住状況などを確認する必要があります。離婚前の配偶者間売買は要件上の問題が生じやすいため、契約を締結する前に税理士または所轄税務署へ確認してください。

    Q7.住宅ローンが残る家を買い取る場合、現在の金融機関への相談は必要ですか?

    A.必要です。離婚協議や売買契約だけでは、住宅ローンの債務者、連帯債務者、連帯保証人、抵当権は変更されません。所有権移転を先行させず、完済、借換え、債務引受け、抵当権抹消の条件を現在の金融機関へ確認してください。

    Q8.元配偶者から相場より安く買うと贈与税がかかりますか?

    A.個人から不動産を著しく低い価額で取得した場合、時価と支払額との差額が贈与とみなされる可能性があります。著しく低いかどうかは個別に判断され、「時価の何割なら必ず安全」という一律の基準ではありません。査定書など価格の根拠を残し、税理士へ確認してください。

    Q9.住宅ローン控除の初年度申告では何を準備しますか?

    A.一般には、住宅借入金等特別控除額の計算明細書、住宅ローンの年末残高情報または証明書、登記事項証明書に関する情報、売買契約書の写しなどを準備します。住宅区分により耐震性や省エネ性能を証明する書類が必要です。元配偶者からの取得では、離婚日や取引経緯を確認できる資料も整理し、国税庁と所轄税務署の案内をご確認ください。

    Q10.元配偶者の住民異動を私が届け出ることはできますか?

    A.同一世帯か別世帯か、転出・転居・転入のどの届出か、自治体の手続によって異なります。台東区・荒川区では、本人や同一世帯の方が届出人になれる手続がある一方、別世帯の方には委任状が必要です。実態と異なる届出はせず、現在の住所地と転居先の市区町村へ事前に確認してください。

    まとめ|取得時の条件は契約前に確認し、住所・残債・登記を時系列で整理する

    今回の事例では、元夫が転居後も住民票を移していなかったことから、確定申告で元夫の転居状況や取得時の事実関係について追加確認が必要になりました。最終的には住民票以外の個別事情も含めて判断され、住宅ローン控除の適用に至りませんでした。住民票の未異動だけで、ほかの取引も同じ結論になるわけではありません。

    取得相手との関係や贈与でないことなど、当初の取得事実に関する要件は、住民票を後から直しても変わりません。一方、所得、年末時点の居住、申告手続や書類不足などは扱いが異なるため、「初年度に受けられなかった」という結果だけで判断せず、その理由を確認することが重要です。

    住民票、売買契約書、不動産登記の住所は別々に確認し、住宅ローン残債と抵当権を整理してから売買条件を決めてください。査定額の高さだけで不動産会社を選ばず、税金・諸費用、媒介契約、告知事項、引渡し条件まで書面で明確にすることが失敗を防ぐポイントです。

    家を買い取るか、第三者へ売却するかという段階から検討したい方は、離婚時の持ち家を売るか住み続けるか、住宅ローン残債と財産分与から判断する方法もご覧ください。

    契約を結ぶ前に、まずは家の時価と残債を整理しませんか

    台東区・荒川区の不動産事情を踏まえ、元配偶者からの買い取りと第三者への売却を比較し、住宅ローン残債や名義関係を整理します。

    営業時間 10:00~19:00/定休日 毎週水曜日

    センチュリー21クレール不動産の宅地建物取引士 山本繁春

    この記事を書いた人

    山本 繁春(やまもと しげはる)

    宅地建物取引士|センチュリー21クレール不動産

    台東区・荒川区を中心に、不動産売買、相続、離婚に伴う不動産整理をサポートしています。住宅ローンが残る家、共有名義、元配偶者・親族間の売買など、複数の論点がある場合も、査定から契約・引渡しまでの実務を整理します。保有資格は宅地建物取引士、日商簿記検定2級です。

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    コラム作成日:2026年2月15日
    コラム更新日:2026年8月13日

    ※2026年8月13日時点の法令、公表資料および一般的な不動産実務に基づく情報です。住宅ローン控除、贈与税、譲渡所得などの税務判断は税理士または所轄税務署へ、財産分与などの法律判断は弁護士へ、登記は司法書士へ、住宅ローンの審査・契約変更は取扱金融機関へご確認ください。

    ※金融機関の承諾を得ずに所有権移転や債務者変更を進めると、住宅ローン契約上の問題が生じるおそれがあります。契約・登記より前に、現在の借入金融機関へご相談ください。

    ※本文の事例は、実際の相談事例を基に、個人を特定できないよう住所・時期などを匿名化し、一部の表現を整理しています。住宅ローン控除の適用可否と必要書類は個別事情により異なります。


    記事作成日2026-02-15

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