離婚後の家の買取で住宅ローン控除に注意|住民票の落とし穴(実録) | センチュリー21クレール不動産
-
離婚後の家の買取で住宅ローン控除に注意|住民票の落とし穴(実録) | センチュリー21クレール不動産2026-02-15
離婚で家はどうする?住宅ローンの残債や財産分与で揉めないための知識をまとめました。ペアローンやオーバーローンの対処法など、円満に解決するためのコラム集です。
この記事の要点- 離婚後に元配偶者から不動産(自宅)を買い取って住宅ローンを組む場合、住民票(住所)や契約書の住所が「同居のまま」に見えると、税務署から居住実態・取引実態の確認が入りやすくなり、結果として手続が難航するリスクがあります(最終判断は個別事情)。
- 税務署は「住民票」を、居住実態・関係性の手がかりとして確認することがあります。
- 手戻りを減らす鉄則は、(実態に合わせて)住所を整え、契約書も現住所で整合させること。
- あわせて、住宅ローン(名義・借り換え・審査)の落とし穴も最低限おさえます。
「離婚して数年、元配偶者名義の家に住み続けてきた。不動産を私が買い取って、住宅ローンを組み直したい」——
その再出発のタイミングで、数十万〜数百万円単位の差になり得るのが住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)です。
ところが、たった一枚の書類「住民票(住所の整合)」の扱いで、控除の手続がスムーズに進まない(説明・追加資料が必要になる)ケースがあります。
今回は、台東区で実際に起こり得る状況をもとに、離婚後の不動産買取で陥りやすい「控除と手続きの落とし穴」を物語形式で解説します。
目次【実録】住民票ひとつで…住宅ローン控除が適用されない⁉
台東区内の閑静な住宅街。築15年の戸建てに住む佐藤由美さん(仮名・42歳)は、3年前に離婚しました。
元夫の健太さんは家を出て行きましたが、家の名義と住宅ローンは元夫のまま。由美さんと娘さんがそのまま住み続ける形で合意していました。
そして3年後。元夫から「再婚するから家の名義を整理したい」と連絡が入ります。
由美さんは自身の収入で住宅ローンを組み、元夫から家を買い取る(売買契約を結ぶ)ことにしました。
「これで名実ともに私の家になる。住宅ローン控除を使えたら、家計も助かるわ」
そう考えて、確定申告に向けて準備を進めました。
税務署からの確認で足が止まる
翌年の確定申告シーズン。由美さんは必要書類を揃えて税務署へ向かいました。
しかし、担当職員からこう確認されます。
税務署職員:「売買契約書の売主(元ご主人)の住所が、この物件の住所と同じですね。状況を確認させてください。」
由美さん:「彼は3年前に出て行きました。住民票を移すのが面倒でそのままだったみたいで…。でも実際には住んでいません!」
由美さんは事情を説明しましたが、結果として住宅ローン控除の手続が一旦止まる(または追加資料を求められる)状況に。
住民票や契約書の住所が同一だと、居住実態や取引実態(形式的な売買ではないか等)の観点で慎重に確認されやすくなるためです。
実際に別居していたとしても、後からそれを“公的に・整合的に”説明するのは手間が大きく、ケースによっては難航します。
住宅ローン控除で確認が入る理由(住民票・居住実態・取引実態)
「離婚して他人になったのに、なぜ?」と思われるかもしれません。
ただし、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、居住要件や取得の相手方の関係等も含めて要件確認が行われます(最終判断は個別事情)。
1. 「一定の関係者からの取得」は対象外とされることがある(元配偶者との取引でも要確認)
住宅ローン控除は、ケースによっては「配偶者や一定の親族等から取得した住宅」について対象外とされる旨が案内されています。
これは、身内間での形式的な売買等による不適切な控除適用を防ぐ趣旨です。
国税庁の案内でも、中古住宅取得時の要件として「生計を一にする親族などから取得したものでないこと」等が示されています(該当性の判断は個別事情)。
No.1214 中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁2. 「実態+書類の整合性」で確認されやすい(住民票・契約書の住所)
離婚していれば法的には元配偶者は「配偶者」ではありません。とはいえ、税務上は実態・書類の整合性が重視されます。
ここで確認が入りやすいのが住民票(住所)と契約書の住所です。
- 住民票が同じ住所:対外的には「同居」に見えやすく、確認が入る要因になり得ます。
- 契約書の住所も同一:住所の整合性が取れない場合、追加の説明が必要になることがあります。
そのため、売買契約の前後関係・住所の整合性が崩れていると、控除の適用可否の確認が厳しくなることがあります。
「実際は住んでいなかった」ことを説明するには、公共料金の明細、賃貸契約書、郵便物の転送・受領状況など、複数資料が必要になる場合があり負担が増えます。
離婚後の住宅ローン:名義変更(借り換え)と審査の基本
離婚後に不動産を買い取るときは、「控除」だけでなく住宅ローンそのものの組み方も重要です。ここでは実務でつまずきやすいポイントを、要点だけ整理します(詳細は金融機関・司法書士等へ要確認)。
名義を変えるには、原則「借り換え(または新規住宅ローン)」が必要になりやすい
元配偶者名義の住宅ローンが残ったまま、所有名義だけを買主側に移すのは難しいケースが多いです。
一般的には、買主(買い取る側)が新たに住宅ローンを組み、元配偶者ローンを完済して抵当権を整理する流れになります。
住宅ローン審査で見られやすいポイント(最低限)
- 買主の年収・勤続年数・信用情報(クレジットや他借入)
- 物件評価(担保評価)と借入希望額のバランス
- 売買代金の妥当性(相場とかけ離れると説明が必要になる場合)
- 引渡し・登記・抵当権抹消の段取り(司法書士・銀行手続の同日調整 等)
元配偶者から家を買い取る手順(住民票→売買契約→住宅ローン→決済・登記)
では、どうすれば手戻りを減らし、住宅ローン控除の検討もしやすくなるのでしょうか。
答えはシンプルで、「契約の順番」と書類の整合性を先に整えることです。
手順1:売買契約の前に、住所(住民票)を実態に合わせて整える(可能な範囲で最優先)
重要なのは、売買契約を締結する日より前に、売主(元配偶者)の住所が実態と一致する状態に整っていることです。
これにより、少なくとも「住所の整合性」という観点で、契約書類が整いやすくなります。
手順2:売買契約書には「現住所」を記載する
売買契約書の当事者欄には、当事者それぞれの現住所を記載します。
住所が一致していると説明負担が増えることがあるため、ここは実務上の重要ポイントです。
手順3:住宅ローン事前審査は「売買条件が固まる前」に走らせる
住宅ローンが通らないと売買そのものが進みません。売買価格・諸費用・返済比率などを整理し、早めに事前審査を進めると安全です。
(売買価格の決め方や相場との乖離も、後で説明が必要になる場合があるため、仲介が入って整理するメリットがあります。)
注意点:仲介会社選びも重要
個人間売買や、事情を知りすぎている知人経由だと、「実態は別居だから大丈夫」と進めてしまい、書類不整合が残ることがあります。
一方で、第三者の不動産会社が仲介に入ることで、契約書・段取り・書類の整合性を事前に点検し、手戻りやトラブルを減らしやすくなります。
結論:元配偶者からの家の買い取りは、住民票(住所)・売買契約書・住宅ローン審査・登記の整合と順番で手戻りが大きく変わります。まずは状況を整理して、無理のない進め方を固めましょう。
離婚に伴う不動産売却・買取のご相談なら
「元配偶者から家を買い取りたい」「財産分与やローン整理を含めて段取りを知りたい」
そんな時は、台東区の不動産事情に精通したクレール不動産にご相談ください。個別事情を伺い、無理のない進め方を一緒に整理します。
離婚・不動産の無料相談はこちらよくある質問(FAQ)
Q. 元配偶者が住民票を移してくれない場合はどうすればいいですか?A. 住民票の異動は原則本人が行います。事情によっては役所へ相談し、実態に応じた対応(例:状況確認や手続案内)を受けられる場合があります。ただし時間がかかることもあるため、売買契約前に方針を決めるのが安全です。必要に応じて、弁護士・税理士・不動産会社へご相談ください。Q. 離婚前に売買契約をして、引き渡しまでに離婚すれば控除は受けられますか?A. 住宅ローン控除の要件確認は、書類・時点・実態など複数要素が絡みます。一般論としては「取得(引渡し等)時点」が重要になりますが、契約時点の関係性や住所の整合性によって確認が入ることもあります。手戻りが少ない進め方は、関係書類の整合を優先しつつ、離婚や引渡し等のタイミングを含めて事前に税理士・税務署へ確認することです。Q. 仲介手数料を節約するために個人間で売買したいのですが?A. 個人間売買でも登記は可能ですが、住宅ローン審査の進め方や、住所・契約書記載などの整合性で手戻りが出るリスクが上がります。特に離婚絡みは論点が増えやすいため、段取りを整える意味でも仲介・専門家を入れることをおすすめします。まとめ:住民票と書類整合を先に整えて手戻り防止
離婚後の不動産取引は、売買だけでなく住宅ローン、登記、税金が絡みます。
だからこそ、住民票など「書類の整合性」と手続きの順番を先に整えることが、結果的に安心につながります。
台東区・荒川区エリアで不動産のお悩みがあれば、センチュリー21 クレール不動産の山本までご相談ください。状況を伺い、必要に応じて弁護士・税理士・司法書士等とも連携しながら、進め方を整理します。
コラム作成日:2026年2月15日
※本記事は作成時点の法令・税制等の一般的情報に基づき作成しています。個別の税務判断は、必ず所轄の税務署または税理士にご確認ください。
※記事中の事例はプライバシー保護のため、一部設定を変更しています。
ページ作成日 2026-02-15




















