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再建築不可物件は売却できる?相場と売り方|台東区・荒川区【台東区・荒川区の不動産売却ならセンチュリー21クレール不動産】

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再建築不可物件は売却できる?相場と売り方|台東区・荒川区

再建築不可物件も売却はできます。価格と買い手は、道路に接する間口(接道間口)、道路の種別、建物の状態、私道などの権利関係で大きく変わります。

再建築不可とは、今の建物を取り壊すと、同じ敷地に新しい建物を建てられない状態をいいます。主な原因の一つは、敷地が建築基準法上の道路に接する長さが2mに満たない「接道間口の不足」です。接道間口は、道路自体の幅(幅員)や建物の正面の幅とは異なります。それでも、建物を直して住む人、隣地の所有者、不動産会社の買取など、買い手の候補はいくつかあります。

この記事は、再建築不可物件の売り方に絞って解説します。建物を残すか更地にするかの一般的な判断は、古家の売却方法|古家付き土地・更地・解体更地渡しの判断基準で扱っています。

道路に接する細い敷地入口の接道間口を確認する様子のイメージ

結論|再建築不可物件は売却できるが、価格と売り方は条件で決まる

再建築不可物件も、買い手が見つかれば通常の不動産と同じ手続きで売却できます。ただ、建て替えができない、住宅ローンを使いにくいといった制約があるため、買い手の層が限られ、価格や売却期間に響きます。

先に結論

まず「本当に建て替えられないのか」を道路と敷地の資料で確かめ、そのうえで仲介・買取・隣地への売却を手取りで比べます。調べた結果、後退や区の認定・許可で建てられる可能性が見つかれば、売り方と価格の前提が変わります。

状況別に検討しやすい売り方の目安
物件の状況 検討しやすい売り方 先に確かめること
建物がまだ住める状態で、売却を急がない 仲介で、建物をそのまま使う買い手を探す 雨漏りや傾きなどの不具合、修繕の記録
傷みや残置物が多く、早く手放したい 不動産会社の買取 提示額の根拠、残置物・境界・契約後の責任の扱い
隣の土地と合わせると形が整う 隣地の所有者への売却の打診 境界と面積、隣地にとっての使い道
接道間口が2mに満たない、建築基準法上の道路か分からないなど、原因が未確認 道路の調査結果が出てから売り方を決める 接道間口、道路の種別、隣地との敷地調整や建築基準法第43条第2項第2号の許可の可能性
再建築不可になる主な原因

建築基準法第43条では、建物の敷地は原則として建築基準法上の道路に2m以上接していなければなりません(接道義務)。次のような敷地は、建て替えの際にこの条件を満たせないことがあります。

  • 道路に接している部分の長さが2m未満(接道間口の不足)
  • 接している道が、建築基準法上の道路に当たらない通路
  • 建築基準法上の道路にまったく接していない(無接道)
  • 旗竿地などで、東京都建築安全条例第3条が求める路地状部分の幅に足りない(原則として長さ20m以下は幅2m以上、20m超は幅3m以上。建物の規模・構造などにより追加の条件があります)

買い手になるのは、建物を使う人・隣地の所有者・買取業者

再建築不可物件の主な買い手は、今の建物を直して住む人や賃貸に使う投資家、隣地の所有者、再建築不可物件を買い取って再生する不動産会社の三つです。どの買い手がつくかで価格も引渡しの条件も変わるため、初めから買取だけに絞らないほうが選択肢は増えます。

建て替えと融資の制約が、買い手と価格に影響する

建て替えができないと、建物が古くなったときや災害で壊れたときに、新しく建て直せません。買い手にとっては将来の使い道が限られるため、その分が価格に反映されます。

融資も壁になります。住宅金融支援機構の【フラット35】「対象となる住宅・技術基準」では、中古の一戸建ての敷地は原則として一般の道に2m以上接することが条件です。民間の住宅ローンも金融機関や物件で判断が分かれるため、現金で買える人に買い手が絞られがちです。

再建築不可物件の売却相場と、査定額が変わる5つの条件

再建築不可物件の価格は、「周辺相場の何割」と一律には決まりません。立地、建物、接道間口と道路の条件、権利、条件を改善できる見込みの5つで、査定額は大きく変わります。

「周辺相場の何割」を一律に当てはめられない理由

通常の物件と比べた割合で相場を示す解説もありますが、根拠となる物件の地域や築年数、道路の条件はそれぞれ違います。台東区・荒川区の個別の物件に、そのまま当てはめることはできません。

区全体の相場も同じです。平均的な価格は建て替えられる物件を多く含むため、再建築不可物件では平均から割り引くのではなく、個別の条件から価格を組み立て直します。地域全体の動きは、台東区の不動産売却相場【2026年】上野・浅草の価格動向と売り時と荒川区の不動産売却相場【2026年】日暮里・町屋・南千住・尾久の価格動向と売り時で確認できます。

査定額を左右する5つの条件

再建築不可物件の査定額を左右する5つの条件
条件 確認すること 価格への影響
立地 駅からの距離、住む人や借りる人の需要 建物を使う買い手が見つかるかに関わる
建物 雨漏り、傾き、シロアリ、耐震性、修繕の記録 建物の利用可能性や、買主が見込む修繕費・リスクが評価に影響する
道路・接道 接道間口、道路の種別、敷地内の通路部分の幅と長さ 2項道路や認定・許可の可能性があれば、価格の前提が変わる
権利 私道の持分、通行・掘削の承諾、借地か所有権か、共有者の有無 承諾や持分の有無で、買い手の工事や融資の見通しが変わり、評価に影響する
改善の見込み 隣地の一部取得、通路の拡幅、区の制度の活用 実現すれば上がる余地があるが、費用・時間・近隣の合意が要る

査定価格は、不動産会社が「この価格なら売れる見込み」として示す金額です。広告に出す売出価格や、契約で決まる成約価格とは別のものなので、数字だけを見比べても判断を誤ります。複数の会社に頼むときは、上の5つの条件について同じ資料を渡し、根拠をそろえて比べます。資料は売却の流れと必要書類の表にまとめました。

売却価格ではなく、手取りで比べる

手取りは、売却価格から仲介手数料、測量・解体などの費用、住宅ローンの残りを返す額、売却益にかかる税金を差し引いた金額です。不動産会社が買主として直接買い取る場合、仲介手数料はかかりません。仲介会社を通して買取業者に売る場合は、仲介手数料が発生します。

800万円以下の物件では、媒介契約の前に説明と合意があれば、仲介手数料の上限が33万円(税込)になる特例があります。費用の内訳と計算は不動産売却の費用一覧|仲介手数料と手取りの計算をご覧ください。

再建築不可物件の売却方法|仲介・買取・隣地への売却の選び方

売り方は、仲介、不動産会社の買取、隣地の所有者への売却の三つが中心です。価格を優先するか、引渡しの早さと手間の少なさを優先するか、隣地との関係を生かせるかで選びます。

仲介|建物を使いたい買い手を探す

仲介は、不動産会社に買い手を探してもらう方法です。建物を直して住みたい人や、賃貸に使いたい人に届けば、買取より高く売れる可能性があります。

一方で、買い手が現金を用意できるか、どこまで改修するつもりかによって、売却までの期間は延びがちです。道路や建物の状態を販売前に資料にまとめておくと、買い手は判断しやすくなります。

買取|価格の根拠と引渡しの条件を比べる

買取は、不動産会社が買主となって物件を直接買う方法です。広告を出さずに進められ、残置物が残ったままや、建物が傷んだままの引渡しに応じてもらえることもあります。

比べるときは、提示額に加えて、残置物の処分や境界の確定を誰が負担するか、契約後の責任をどこまで負うか、決済日をいつにするかも並べます。現況のまま引き渡す場合でも、知っている不具合を伝える必要はなくなりません。

当社では、再建築不可物件の直接買取にも対応しています。これまでに台東区と荒川区で、再建築不可の戸建てを購入してきました。その中には、築50年の借地権付き戸建てのように、建物の古さと借地権が重なる物件もあります。価格や条件は物件ごとに異なるため、仲介で売った場合の見込みと並べて比べていただけます。

隣地への売却|隣にとっての使い道を考える

隣地の所有者には、土地が広がる、通路を確保できる、自分の土地と合わせて接道の条件を満たせる、といった利点が生まれる場合があります。条件が合えば、第三者に売るより話がまとまりやすいこともあります。

ただし、隣地に買う意思や資金があるとは限りません。直接持ちかけると価格や境界の話がこじれることもあるため、境界と面積を確認したうえで、不動産会社を通して打診する方法もあります。

仲介・買取・隣地への売却の比べ方
比べる点 仲介 買取 隣地への売却
価格の傾向 買い手次第で高くなる可能性がある 再販売の費用を見込むため抑えめになりやすい 隣地にとっての利用価値で変わる
仲介手数料 売買契約の成立時にかかる 直接の買取ならかからない 不動産会社を通せばかかる
売却までの期間 買い手が見つかるまで読みにくい 条件がまとまれば短い 相手の意思と資金で変わる

再建築不可かどうか分からない段階でも、ご相談いただけます

所在地と手元の資料をもとに、道路や権利の確認点を整理し、仲介で売る場合の査定価格と、当社が買主となる買取の条件を並べてお伝えします。

営業時間 10:00~19:00/定休日 毎週水曜日
登記事項証明書、測量図、固定資産税の納税通知書があればお手元にご用意ください。

台東区・荒川区で再建築の可否を確かめる方法

まず測量図や現地の境界をもとに接道間口を確認し、区が公開する道路の地図と窓口で道路種別を調べます。そのうえで敷地・建物の条件を照らし合わせ、区の建築担当窓口や建築士に再建築の可否を確認します。地図や見た目の道路幅だけで判断することはできません。

接道間口と道路幅員を分けて確認する

たとえば道路幅が4m以上あっても、接道間口が1.5mしかなければ、原則として接道義務を満たしません。敷地の奥が広い旗竿地でも、道路に出る部分の間口が足りないと建て替えの制約になります。接道間口が足りない場合は、隣地の一部取得などによる敷地調整や、建築基準法第43条第2項第2号の許可の可能性を個別に確認します。

道路自体の幅が4m未満であることは、接道間口の不足とは別の問題です。必要な長さで接している道が2項道路なら、後退(セットバック)などの条件を満たして建て替えられる場合があります。後退部分は建築基準法上の敷地面積に算入できず、建築できる面積や規模に影響することがあります。接道間口の不足が、セットバックだけで解消するとは限りません。

道路と敷地の状況別の建て替えの見通し
敷地の状況 建て替えの見通し 調べること
接道間口が2m未満、または道路にまったく接していない 原則として建て替えられない 隣地との敷地調整、第43条第2項第2号の許可や区の制度の可能性
建築基準法上の道路に当たらない道や通路に接している 原則として建て替えられない 第43条第2項の認定・許可の可能性
幅4m未満の2項道路に2m以上接している 後退すれば建て替えられる場合がある 後退する範囲と、後退後の敷地面積
幅4m以上の建築基準法上の道路に2m以上接している 原則として接道の条件は満たす 旗竿地なら、通路部分の長さと幅
建築基準法の接道に関する主なルール

第42条第2項は、幅4m未満でも特定行政庁が指定した道を道路とみなし、道の中心線から原則2mの線を道路との境界とみなす規定です。

第43条第2項は、接道義務(第1項)の例外を定めています。1号は、特定行政庁の認定です。国土交通省令の基準に合う幅4m以上の道に敷地が2m以上接し、利用者が少ない用途・規模などの要件を満たす建物が対象です。2号は、特定行政庁の許可です。周囲に広い空地があるなどの基準に合う建物について、建築審査会の同意を得て出されます。条文はe-Gov法令検索「建築基準法」で確認できます。

台東区は「たいとうマップ」と建築課で調べる

台東区の「たいとうマップ(地図情報)」では、「建築基準法道路マップ」で建築基準法上の道路の種別を確認できます。「認定道路・道路台帳図」では、道路管理者や認定幅員が分かります。区道として認定されているかと、建築基準法上の道路の種別は、別々の地図で調べます。

地図で分からない点や、現地の様子と違う点は、区役所本庁舎5階の建築課(狭あい道路担当)で相談できます。過去の建築確認の記録は、建築課で建築計画概要書を閲覧したり、台帳記載事項証明を受けたりして分かる場合があります。

2項道路に面した敷地で建て替える場合は、台東区「狭あい道路拡幅整備事業」の手続きも関わります。後退した部分を道路状に整備する仕組みで、事前協議などの手続きは区の資料で案内されています。

荒川区は特例許可と近隣まちづくり推進制度も検討する

荒川区は「道路に接していない敷地での建替え」で、建て替えの方法を三つ紹介しています。区の特例許可(建築基準法第43条第2項第2号)、近隣まちづくり推進制度、隣近所との共同建替えです。特例許可は、区が交通・安全・防火・衛生上の支障がないと認め、建築審査会の同意を得て出すものです。

区によると、区内には道路に接していない敷地に建つ建物が約2,300棟あります。荒川区近隣まちづくり推進制度は、こうした敷地を含む500㎡未満の区域で、近隣と計画をつくって協定を結ぶ区独自の制度です。建築基準法第86条第2項の認定を受け、順に建て替えていきます。区域が原則4m以上道路に接すること、通路を2.7m以上に広げること、準耐火構造か耐火構造で建てることなどの条件があります。

どちらの方法も、近隣の合意や計画づくりに時間がかかります。特例許可は建築指導課、近隣まちづくり推進制度は住まい街づくり課が窓口です。道路の種別は区の地図情報でも調べられます。幅4m未満の道に面する敷地は、荒川区細街路拡幅整備事業の対象になるかも見ておきます。

調べた結果で、売り方の前提が変わる
  • 現況のまま売る:建て替えられない前提で、建物を使う買い手や買取に向けて売ります。
  • 調べた条件を示して売る:2項道路であることや認定・許可の見込みが分かれば、資料をそろえて買い手の判断材料にします。
  • 条件を改善してから売る:隣地の一部取得や区の制度の活用は、費用・期間・合意の見込みを確かめてから決めます。かけた費用を売却価格で回収できるとは限りません。

解体・リフォームの前に確認したい注意点

再建築不可物件では、建物の安全性、解体後の利用方法、税負担、改修工事の内容を確認してから判断します。倒壊や外壁・屋根材の落下のおそれがある場合は、安全確保を優先し、区の担当窓口や建築士・工事業者へ速やかに相談してください。売り方の比較は、その対応と並行して進めます。

解体すると、建物を使う選択肢がなくなる

再建築不可の敷地で建物を壊すと、原則として新しい建物を建てられません。買い手の使い道は、駐車場や隣地との一体利用などに限られ、壊した建物は元に戻せません。

税金にも影響します。東京都主税局の固定資産税・都市計画税に関するQ&Aによると、1月1日(賦課期日)に住宅のない土地は、原則として住宅用地の特例の対象外です。翌年度の土地の税負担が増えることがあります。建替え中の土地の特例は、1月1日に建築確認申請が受理され、基礎工事に着手していることなどが要件のため、建て替えられない敷地では使えません。解体後の税額は、事前に都税事務所で確かめます。

2025年4月以降は、大規模なリフォームに建築確認が必要

2階建ての木造戸建てなどで、2025年4月以降に着手する大規模な修繕・模様替は、建築確認の対象です。手続きは国土交通省の「木造戸建の大規模なリフォームに関する建築確認手続について」で説明されています。大規模な修繕・模様替とは、壁・柱・床・はり・屋根・階段といった主要構造部の1種類以上について、過半を改修する工事をいいます。

キッチン・浴室・トイレの交換、手すりの設置、屋根材だけの改修などは、同じ資料で建築確認が不要な例とされています。ただし、外装材の改修などで壁を構成するすべての材を改修することになる場合は、その改修部分が大規模な修繕・模様替に当たるかの判断に含まれます。壁の構造と工事の範囲は建築士に確かめます。建築確認が不要な工事でも、建築基準法には適合させる必要があります。

建てた当時は適法で、その後の法改正などで接道の基準に合わなくなった建物を、既存不適格といいます。こうした建物には、国土交通省の「建築物の改修における建築基準法のポイント説明会」資料が示す緩和措置があります。利用者が増える用途変更を伴わず、特定行政庁が交通・安全・防火・衛生上の支障がないと認めれば、既存不適格のまま大規模な修繕・模様替ができます。当初から規定に違反していた建物などに、一律に同じ緩和が適用されるわけではありません。台東区・荒川区の戸建てでは区が特定行政庁として判断するため、工事の計画段階で区と建築士に相談します。

買い手は、購入後の改修を前提に価格を考えます。売主が先に大がかりなリフォームをしても、その費用が売却価格に上乗せされるとは限りません。

私道・長屋・越境・不具合は、契約の前に整理する

私道に面する物件では、私道の持分と、通行や水道・ガス管の工事に伴う掘削の承諾書があるかを確かめます。2023年4月施行の改正民法では、ライフラインの設備を設置・使用する権利が明確になりました。他人の土地に設備を設けなければ電気・ガス・水道などの供給を受けられない場合に、必要な範囲で認められます。設置の場所と方法は損害が最も少ないものを選び、事前の通知や償金の支払いなどのルールに従います(法務省「民法の改正(所有者不明土地等関係)の主な改正項目について」)。通行や掘削の問題がすべて解決するわけではないため、個別の権利関係は弁護士に確認します。承諾書があれば、買い手は工事の見通しを立てやすくなります。

長屋のように隣の家と壁や柱を共有している建物は、切り離しや改修に隣家の協力が要ることがあります。塀や屋根の越境、雨漏り・シロアリなど知っている不具合も、売り出す前に書き出しておきます。

引き渡した物件が契約の内容に合わないとき、売主は契約不適合責任を問われることがあります。再建築不可であることや把握している不具合を重要事項説明と契約書に明記すると、後の行き違いを防げます。一般的な注意点は不動産売却の注意点15選|売る前から契約・引渡し後まで解説にまとめています。

再建築不可物件を売却する流れと必要書類

売却は相談と資料の整理から始め、道路・権利・建物の調査を経て、売り方と条件を比べてから契約に進みます。

  1. 相談・資料の整理:所在地、登記の名義、ローンの残り、手元の図面や測量図を集めます。
  2. 道路・権利・建物の調査:区の窓口や法務局の資料で、接道間口、道路の種別、私道の持分を調べ、建物の状態も現地で見ます。
  3. 売り方と条件の比較:同じ調査結果をもとに、仲介の査定価格と買取の提示額を、手取りと引渡しの時期まで含めて比べます。
  4. 媒介契約または買取条件の確認:仲介なら媒介契約を結んで販売を始めます。買取なら価格、責任の範囲、決済日を書面で確認します。
  5. 売買契約:再建築不可であること、境界・残置物・越境の扱い、契約後の責任の範囲を契約書に定めます。
  6. 決済・引渡し:代金を受け取り、ローンがあれば完済して抵当権を抹消し、鍵を渡します。
再建築不可物件の売却で用意したい資料
資料 分かること 入手先
登記事項証明書(土地・建物) 名義、面積、抵当権 法務局
公図・地積測量図 敷地の形、隣地や道路との位置関係 法務局(地積測量図は登録がある場合)
確定測量図・境界確認書 境界の確認状況と測量時点の面積 手元の書類。ない場合は土地家屋調査士に依頼
建築確認の記録・図面 建てたときの確認の有無、間取り 手元の書類、区の建築担当窓口
私道の持分・承諾書 通行や掘削ができるか 手元の書類、法務局、私道の所有者
固定資産税の納税通知書 評価額、税額 手元の書類
ローンの残高が分かる書類 完済に必要な金額 借入先の金融機関

印鑑証明書や本人確認書類など、契約・決済で必要になる書類は、その段階で不動産会社や司法書士から案内を受けて用意します。

売れない・買取を断られたときに見直すこと

1社に買取を断られても、ほかの売り方まで成り立たないとは限りません。断られた理由が、需要・建物・道路・権利・価格のどれに当たるかを分けて考えます。

断られた理由を分けて、次の手を考える

  • 需要が少ない:賃貸としての需要や、隣地への打診を考えます。
  • 建物の傷みが大きい:現況のままの買取や、建物を使わない前提の価格を検討します。
  • 接道間口や道路種別が分からない:測量図や現地で間口を確認し、区の窓口で道路種別を確かめ直します。
  • 権利が整っていない:私道の承諾書の取得や、共有者との話し合いを進めます。
  • 希望価格との差が大きい:手取りと、持ち続けた場合の費用を並べて比べ直します。

買取の基準は会社ごとに違います。断られたときは理由を聞いて控え、集めた資料や見積りも手元に残しておくと、次の相談で同じ調査を繰り返さずに済みます。販売中の物件の見直し方は、不動産が売れない原因は価格だけ?反響・内覧・売り方の見直し方も参考になります。

持ち続ける場合の負担も並べて比べる

売却を見送っても、固定資産税、草木や建物の手入れ、雨漏りや倒壊への備えといった負担は続きます。管理が行き届かないと、空家等対策特別措置法に基づき、区から「管理不全空家等」や「特定空家等」として勧告を受けることがあります。東京都主税局の案内によると、1月1日までに必要な措置が講じられないと住宅用地の特例の対象から外れ、土地の税負担が増えることがあります。今売った場合の手取りと、持ち続けた場合の数年分の費用を並べてから決めます。

再建築不可物件の売却でよくある質問

再建築不可物件の売却について、相談の場でよく話題になる点をまとめました。

道路幅は4m以上ありますが、接道間口が1.5mでも売れますか。

売却はできます。間口が2m未満なら道路幅が十分でも原則として建て替えられないため、建物を使う買い手への仲介、不動産会社の買取、隣地の所有者への売却が候補です。隣地の一部を取得して間口を広げられる見込みがあれば、その費用と期間も含めて、現況で売る場合と手取りを比べます。

前の道の幅が4m未満なら、必ず再建築不可ですか。

必ずしもそうではありません。その道が2項道路(建築基準法第42条第2項の道路)なら、後退(セットバック)して建て替えられる場合があります。反対に、幅が4m以上あっても建築基準法上の道路でなければ、接道の条件は満たせません。また、接道間口が2m未満の場合、後退だけで解消するとは限りません。道路の種別は、見た目の幅ではなく区の地図や窓口で調べられます。

私道の持分や掘削の承諾書がなくても、売却の相談はできますか。

相談はできます。私道の所有者は、法務局で私道部分の登記事項証明書を取ると確かめられます。承諾書を新たにもらえるかは所有者の意向しだいで、人数が多いと時間がかかるため、売却を考え始めた段階で着手すると安心です。

雨漏りや残置物がある再建築不可物件でも売れますか。

売れないと決まっているわけではありません。買取では、残置物や傷みがある現況のままの引渡しを条件に、価格が提示されることがあります。仲介で売る場合は、不具合を伝えたうえで価格に反映させます。残置物の処分や解体、測量を売主が行うなら、相見積もりで費用が安くなることもあります。

2025年の法改正で、再建築不可の家はリフォームできなくなったのですか。

すべてのリフォームができなくなったわけではありません。キッチンや浴室の交換などは、従来どおり建築確認が不要です。建築確認が必要になったのは、2階建ての木造戸建てなどの大規模な修繕・模様替です。平屋で延べ面積200㎡以下の新3号建築物に該当する場合、大規模な修繕・模様替は原則として建築確認の対象外です。ただし、増築・改築・用途変更や、ほかの法令・条例の手続きは別に確認します。

買取の提示額に納得できないときは、何を比べればよいですか。

提示額の根拠として、想定している再販売の価格、修繕や調査の費用を聞きます。そのうえで、仲介手数料の有無、残置物や測量の負担、契約不適合責任の免責の有無・範囲、決済日を、仲介で売った場合の手取りの見込みと並べて比べます。

まとめ|再建築不可物件の売却は接道間口の確認と手取りの比較から

再建築不可物件の売却はできますが、価格や買い手は、道路への接し方、建物の状態、私道などの権利で大きく変わります。道路幅が十分でも接道間口が不足していれば、原則として建て替えられません。まず接道間口と境界を確認し、道路種別を区の資料と窓口で確かめるところから始めます。

そのうえで、仲介・買取・隣地への売却を、売却価格ではなく、手取り、引渡しの時期、契約後の責任の範囲で比べます。解体や大きなリフォームは、建物の安全性と法令上の条件を確認し、売り方とあわせて判断します。

台東区はたいとうマップと建築課、荒川区は特例許可や近隣まちづくり推進制度と、区ごとに相談先があります。調べた結果をそろえてから査定を比べると、価格の根拠がはっきりします。

再建築不可物件の売り方を、条件の整理から一緒に考えます

道路・権利・建物の状況を確認したうえで、仲介での査定価格の根拠と、当社が買主となる買取の条件をご説明します。査定は売却の約束ではなく、売却を決める前のご相談でもかまいません。

営業時間 10:00~19:00/定休日 毎週水曜日

この記事を書いた人

センチュリー21クレール不動産 山本 繁春

山本 繁春(やまもと しげはる)

宅地建物取引士・日商簿記2級|センチュリー21クレール不動産

台東区・荒川区の戸建て・土地の売却で、道路や私道、建物の状態を確認し、売り方ごとの手取りと条件を整理するお手伝いをしています。

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コラム作成日:

コラム更新日:

※ 外部リンクは2026年10月25日に確認しています。

※ 本コラムは、更新日時点の公的情報をもとにした一般的な情報提供です。建築の可否、成約の可否、売却価格、費用、税額を保証するものではありません。

※ 法律のご相談は弁護士、登記は司法書士、税務の判断は税理士または税務署、住宅ローンは金融機関、建築の可否は区の建築担当窓口や建築士等にご確認ください。

センチュリー21クレール不動産|〒110-0003 東京都台東区根岸5-17-4|TEL:0120-905-980

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