相続登記の義務化|期限はいつ?2027年3月31日・費用・必要書類・売却を解説【台東区・荒川区の不動産売却ならセンチュリー21クレール不動産】
-
相続登記の義務化|期限はいつ?2027年3月31日・費用・必要書類・売却を解説
更新日:2026-09-24 公開日:2026-09-24
以前に相続した土地・建物が、亡くなった方の名義のままになっている方へ。相続登記は2024年4月1日から義務化されました。同日より前から不動産を相続で取得したことを知っていた場合、原則として2027年3月31日までに申請が必要です。
2027年3月31日は全員共通の期限ではありません。取得を知った時期や遺産分割の成立時期によって期限が変わります。この記事で、ご自身の期限、必要書類、費用、協議がまとまらない場合の対応、売却前の手順を確認できます。

この記事の要点
- 施行前の相続も、未登記であれば原則として義務化の対象です。
- 基本の期限は、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内。施行前から知っていた場合は原則2027年3月31日までです。
- 正当な理由なく申請を怠ると、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。
- 遺産分割がまとまらないときは相続人申告登記を検討できますが、これだけでは売却のための名義変更は完了しません。
- 売却するか未定でも、登記期限の確認と不動産の現状・価格の整理は並行して進められます。
相続登記の期限と2027年3月31日の経過措置
相続によって不動産を取得したことを知った日から、原則3年以内に相続登記を申請します。2024年4月1日より前から取得を知っていた未登記の不動産には経過措置があり、原則2027年3月31日が期限です。遺産分割で不動産を取得した場合には、成立日から3年以内に分割内容を反映する登記も必要になります。
施行前から取得を知っていた未登記不動産原則2027年3月31日までに申請相続登記の申請期限の考え方 状況 期限の目安 2024年4月1日より前から、相続による取得を知っていた 原則2027年3月31日まで 2024年4月1日以降に、相続による取得を知った 取得を知った日から原則3年以内 遺産分割によって不動産を取得した 成立日から3年以内に、その内容を踏まえた登記を申請。基本の申請義務との関係も確認 期限の起算点は死亡日と必ずしも同じではありません。遺言の発見時期や数次相続などが関わる場合は、法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」を確認し、法務局または司法書士に個別の期限を相談してください。
義務化の対象となる不動産と相続人
相続または相続人への遺贈により、土地・建物の所有権を取得したことを知った相続人が対象です。居住中の家に限らず、空き家、賃貸物件、私道や山林の持分、遠方の土地なども確認してください。
- 亡くなった親・祖父母の名義が登記簿に残っている土地や建物
- 自宅の敷地とは別の私道持分、複数筆の土地、共有持分
- 複数世代にわたり相続登記がされていない不動産
未登記の建物は、通常の相続による所有権移転登記と手続きが異なることがあります。建物の表題登記・所有権保存登記は土地家屋調査士や司法書士に確認し、固定資産税の通知だけで登記済みと判断しないようにしましょう。
不動産の見落としを防ぐ資料
登記事項証明書、権利証や登記識別情報、固定資産税の課税明細、自治体の名寄帳、過去の契約書を照合します。2026年2月2日に始まった所有不動産記録証明制度では、本人や亡くなった方を登記名義人として検索した不動産の一覧を取得できます。ただし、登記簿上の氏名・住所と検索条件が合わない不動産は記載されない可能性があるため、他の資料も併用してください。
期限を過ぎた場合の過料
正当な理由なく相続登記の申請義務に違反した場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。期限が過ぎた時点で自動的に10万円が請求されるわけではありません。期限後も申請義務は残ります。
法務省の説明では、登記官が違反を把握したときは申請を促す催告を行い、正当な理由なく申請しない場合に裁判所へ通知する流れです。相続人が多数で戸籍収集に時間を要する場合や、遺言の有効性をめぐる争いがある場合などは、事情に応じて正当な理由が認められる可能性があります。個別の扱いは法務省の相続登記義務化の説明を参照し、法務局・司法書士に確認してください。
期限を過ぎたと気づいたら:申請を諦める必要はありません。登記名義、不動産、相続人、遺産分割の状況を確認し、速やかに手続きを進めてください。
相続登記と相続人申告登記の違い
相続人申告登記は、期限内に正式な相続登記が難しい相続人が、申出によって基本の申請義務を簡易に履行できる制度です。取得者や持分を確定する所有権移転登記ではないため、これだけで売却を完了することはできません。
正式な相続登記と相続人申告登記の比較 項目 正式な相続登記 相続人申告登記 記録される内容 相続による所有権の取得と名義・持分を反映する 相続が始まり、自分が相続人であることを申し出る 遺産分割が未了 法定相続分による登記などは可能。最終的な取得者を決める登記は協議等が必要 相続人が単独で申し出ることができる 売却への利用 売主の名義を反映し、買主への移転に進める 単独では買主への所有権移転に使えない 費用 原則として登録免許税がかかる 申出自体の登録免許税は不要。戸籍取得費や専門家報酬は別 遺産分割後 分割内容を反映済みなら原則追加不要 不動産を取得した人は成立日から3年以内に正式な相続登記を申請 相続人申告登記で申請義務を履行したとみなされるのは、原則として申出をした相続人です。他の相続人の義務を自動的に果たす制度ではありません。手続きは法務省「相続人申告登記について」で確認できます。
相続登記の必要書類と調べ方
必要書類は遺言、遺産分割協議、法定相続分のどれに基づいて申請するかで変わります。以下は、相続人の一人が遺産分割協議によって不動産を取得する一般的な場合の例です。
遺産分割協議による相続登記で使う主な書類 書類 主な用途 登記申請書 所在地を管轄する法務局に申請。法務局の様式・記載例を確認 亡くなった方の戸除籍謄本等 原則として出生から死亡までのつながりと相続人を確認 亡くなった方の住民票除票または戸籍の附票等 登記簿上の住所と亡くなった方の同一性を確認 相続人の戸籍謄本等 相続人であることを確認 取得する相続人の住民票等 新しい登記名義人の住所を確認 遺産分割協議書・相続人の印鑑証明書 協議による取得者と相続人全員の合意を確認 固定資産税の課税明細書・評価証明書等 申請年度の不動産価額を確認し登録免許税を計算 遺言による場合は遺言書が必要になり、その形式によって検認の要否なども異なります。数次相続、登記簿上の住所との不一致、未成年の相続人、判断能力への懸念、遺産分割をめぐる争いがある場合は追加の確認が必要です。法務局の相続登記手続ハンドブックを参照し、個別の書類は司法書士・管轄法務局へ確認してください。
登録免許税とその他の費用
相続による所有権移転登記の登録免許税は、原則として不動産の固定資産税評価額の0.4%です。別途、戸籍等の取得費用と、司法書士に依頼する場合の報酬がかかります。相続税評価額、査定価格、成約価格を登録免許税の計算に使うわけではありません。税率と課税標準は国税庁「登録免許税の税額表」でも確認できます。
登録免許税の概算=固定資産税評価額 × 0.4%例:評価額3,000万円なら概算12万円。実際の税額は端数処理や免税措置を確認します。2027年3月31日までに受ける一定の土地の相続登記には、登録免許税の免税措置があります。例として、価額100万円以下の土地や、相続で土地を取得した方が登記前に亡くなった一定の場合が対象です。建物が一律に免税になる制度ではありません。対象と申請書の記載方法は法務局「相続登記の登録免許税の免税措置」を確認してください。
司法書士報酬は物件数、相続人の人数、戸籍収集の範囲、数次相続の有無などで変わります。依頼する場合は登記申請だけか、戸籍収集や遺産分割協議書の作成支援まで含むかを見積書で確かめましょう。
相続登記から売却までの進め方
売却を考えている場合も、まず遺言・相続人・登記名義を調べ、誰が不動産を取得し売主になるかを整理します。価格査定と必要書類の収集は並行できますが、買主へ所有権を移転する前に売主となる相続人の相続登記が必要です。
- 不動産と登記名義を洗い出す
土地・建物・私道持分を確認し、登記事項証明書と課税資料を照合します。
- 遺言・相続人・債務を確認する
相続人を戸籍で確認し、住宅ローン、団体信用生命保険、抵当権の有無は金融機関へ照会します。相続放棄を検討中なら、財産の処分前に弁護士等へ確認します。
- 取得者と分け方を決める
保有・活用・売却を比較し、協議が必要なら相続人間で取得者、売却代金の分配、費用負担を話し合います。紛争があれば弁護士に相談します。
- 期限を確認し、登記を申請する
所在地を管轄する法務局へ申請します。期限までに協議がまとまらない場合は、相続人申告登記も検討してください。
- 登記内容と物件状況を確かめる
登記事項証明書で名義・持分・物件の表示を確認し、境界、未登記部分、賃貸状況などを調べます。
- 売却条件と概算手取りを比較する
査定価格は成約価格の保証ではありません。想定成約価格から残債、税金、仲介手数料、測量・片付け等の費用を見込んで判断します。
期限対策だけを理由に法定相続分で共有登記をする前に、その後の管理や売却の方法も考えましょう。不動産全体の売却には原則として共有者全員の同意が必要です。共有登記後の遺産分割では追加の登記が必要になることもあります。
登記前でも、不動産の選択肢と価格を整理できます
センチュリー21 クレール不動産は全国の相続不動産相談・査定に対応しています。遠方の物件や相続人が離れて暮らす場合も、名義・物件状況を伺い、売却・保有・活用の判断材料を整理します。登記の申請や法律判断が先に必要な場合は、司法書士・弁護士等への確認をご案内します。
電話受付10:00~19:00/毎週水曜日定休。査定価格は成約価格や手取り額を保証するものではありません。
売却・保有・活用を考えるときの注意点
相続登記の期限対応と、不動産を売るかどうかの判断は分けて考えられます。保有や賃貸を選ぶ場合も登記義務は確認し、売却を選ぶ場合は所有者・共有者・債務・税金・物件状況を順に整理します。
- 不動産全体を売る場合、取得者・共有者の合意と売却代金の分配方法を確認したか
- ローン残高、団体信用生命保険、抵当権の抹消条件を金融機関に確認したか
- 亡くなった方の購入時の契約書など、譲渡所得の取得費を調べる資料を探したか
- 土地の境界・私道・接道、建物の未登記部分や残置物を確認したか
- 売却する場合、相続空き家の特例や相続税の取得費加算の要件を税理士に確認したか
- 保有・賃貸する場合、管理費、修繕費、固定資産税、空室や遠方管理の負担を見込んだか
相続空き家の特別控除は要件を満たす場合に最高3,000万円ですが、2024年以降の譲渡で取得した相続人が3人以上なら最高2,000万円です。同じ不動産の譲渡に相続税の取得費加算を重ねて適用することはできません。制度ごとの条件や期限は国税庁の相続空き家特例と相続税の取得費加算を確認し、売却・賃貸・解体の前に税理士へ相談してください。
相続登記の義務化についてよくある質問
期限や申請方法で迷いやすい点をまとめました。相続関係や書類によって個別の対応は変わります。
何十年も前の相続も対象ですか?
対象になり得ます。2024年4月1日より前の相続でも未登記なら対象です。施行前から取得を知っていた場合の原則期限は2027年3月31日ですが、複数回の相続がある場合は義務を負う人と必要な申請を個別に確認してください。
2027年3月31日までに登記の完了が必要ですか?
義務の対象は期限内の「申請」です。ただし、戸籍収集や遺産分割には時間がかかるため、早めに準備を始めてください。2027年3月31日は、すべての相続人に共通する期限ではありません。
遺産分割協議がまとまらないときはどうしますか?
期限までに正式な相続登記が難しい場合は、相続人申告登記を検討できます。申出をした人の基本の申請義務を履行したとみなす制度ですが、協議後に不動産を取得した人は、成立日から3年以内に分割内容を反映する登記を申請します。
相続人申告登記だけで不動産を売れますか?
売却に向けた査定や条件整理はできますが、申告登記だけでは買主へ所有権を移転できません。売主となる相続人の取得を反映した相続登記が必要です。
相続登記は自分で申請できますか?
本人が申請することもできます。法務局の様式・手続案内を利用し、相続人が多い、数次相続がある、登記簿上の住所がつながらないなど複雑な場合は司法書士へ相談してください。
まとめ|期限を確認し、不動産の方針は資料をそろえて決める
相続登記は、不動産を相続で取得したことを知った日から原則3年以内に申請します。施行前から取得を知っていた未登記不動産の期限は原則2027年3月31日です。遺産分割が成立した後の申請義務や、相続人申告登記との違いも確認しましょう。
登記を進める一方で、査定価格、管理負担、相続人の希望を整理すれば、売却・保有・活用を比較できます。登記は司法書士・法務局、税務は税理士・税務署、相続人間の争いや相続放棄は弁護士・家庭裁判所に確認してください。
全国の相続不動産相談・査定に対応
遠方の不動産や相続人が各地にいる場合も、名義、物件の状況、売却・保有の判断材料を整理します。相談や査定を依頼しても、売却を決める必要はありません。
電話受付10:00~19:00/毎週水曜日定休。査定価格は成約価格や手取り額を保証するものではありません。
公開日・更新日:2026年9月24日
この記事は同日時点の公的資料に基づく一般情報です。登記・境界・税額・相続争いなどの個別判断は、司法書士・法務局、土地家屋調査士、税理士・税務署、弁護士・家庭裁判所など、内容に応じた専門家・機関へ確認してください。






















