離婚後に住宅ローンの連帯保証人から外れたい|外す方法と売却時の注意点【台東区・荒川区の不動産売却ならセンチュリー21クレール不動産】
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離婚後に住宅ローンの連帯保証人から外れたい|外す方法と売却時の注意点記事更新日:2026-10-03
離婚で家はどうする?住宅ローンの残債や財産分与で揉めないための知識をまとめました。ペアローンやオーバーローンの対処法など、円満に解決するためのコラム集です。
離婚後に住宅ローンの連帯保証人から外れるには、金融機関の承諾を得て契約を変更するか、旧ローンを全額返済する必要があります。
離婚届を提出しただけでは、連帯保証人から自動的に外れません。離婚協議書や公正証書に「今後は元配偶者が返済する」と定めても、金融機関との保証契約は別に残ります。
家を売却しただけでも保証責任はなくなりません。売却代金と必要に応じた自己資金で旧ローンを全額返済できれば、そのローンに関する保証債務も消滅しますが、任意売却などで残債が残る場合は、連帯保証人の責任が当然に消えるわけではありません。
この記事では、離婚後も元配偶者の住宅ローンの連帯保証人として残っている方へ、外れるための方法、2026年の金利を踏まえた借り換えの判断、滞納・自己破産時の影響、売却による完済可否の確認手順を解説します。財産分与の申立期限と住所・氏名変更登記の制度変更も整理します。

この記事のポイント
- 離婚だけでは外れない:離婚協議書や公正証書を作っても、金融機関との保証契約は自動で変わりません。
- 解除には審査がある:保証解除・借り換え・条件変更は、金融機関・保証会社等の審査と承諾が前提です。
- 金利と総費用を比較する:保証を外す目的でも、借り換え後の返済額、団信、諸費用、生活費の余裕を確認します。
- 契約上の立場を確認する:連帯保証人、連帯債務者、物上保証人、ペアローンでは責任の内容が異なります。
- 売却だけでは足りない:旧ローンを全額返済できて初めて、そのローンに関する保証債務を終わらせられます。
- 査定額ではなく手取りで判断する:完済必要額と売却諸費用を含め、決済時の余剰・不足見込みを計算します。
- 滞納前に相談する:返済遅延や自己破産の可能性がある場合は、金融機関と弁護士へ早めに相談します。
相談先の目安:保証解除・借り換えは金融機関、保証責任や離婚条件は弁護士、査定・売却は不動産会社、税金は税理士または税務署、登記は司法書士または法務局へ確認してください。
離婚しても住宅ローンの連帯保証人から外れない理由
離婚は夫婦の身分関係を解消する手続きです。一方、住宅ローンと連帯保証は、主債務者・連帯保証人と金融機関等の間で結ばれた契約です。夫婦が離婚しても金融機関との契約当事者が自動的に変わるわけではないため、保証責任は契約どおり残ります。
金融機関から見ると、連帯保証は融資審査時の返済能力や担保条件の一部です。金融機関の承諾なく連帯保証人だけを外すと、融資時に確保した返済の裏付けが弱くなるため、解除時には主債務者の現在の収入、勤続状況、他の借入れ、返済履歴、残債、物件の担保評価などがあらためて確認されます。
元配偶者との約束だけで「連帯保証人ではなくなった」と判断しない三菱UFJ銀行も、離婚後も連帯保証債務が残ることと、外す方法として完済、連帯保証人を必要としない住宅ローンへの借り換え、住宅の売却による完済を案内しています。参考:三菱UFJ銀行「住宅ローンの連帯保証人とは?」
最初に確認するのは「離婚条件」ではなくローン契約です
同じ「夫婦で借りた住宅ローン」でも、収入合算の連帯保証型、連帯債務型、ペアローン、担保提供のみなど契約形態は異なります。次の書類をそろえ、誰がどの立場で署名しているかを確認します。
- 金銭消費貸借契約書・住宅ローン契約書
- 保証契約書・保証委託契約書
- 抵当権設定契約書
- 返済予定表・残高証明書
- 土地・建物の登記事項証明書
金融機関や保証会社によって書類名・保証の仕組みは異なります。手元の書類だけで分からない場合は、借入先へ「自分はどの立場か」「銀行への保証と保証会社への保証のどちらがあるか」「保証解除の審査は可能か」を確認してください。保証会社との契約もある場合は、その保証の終了条件も確認します。
離婚や転居で住所・氏名が変わったときの届出も別に必要です。住宅金融支援機構は、保証人を含め、住所・氏名等が変わった場合は返済中の金融機関へ届け出るよう案内しています。詳しくは、住宅金融支援機構「住所・氏名等の変更」をご確認ください。
住宅ローン、登記、保証、居住者をまとめて整理したい方は、当コラムの離婚後も住宅ローンが元夫・元妻名義のまま|6つのリスクと対処法も参考にしてください。
債務者・連帯債務者・連帯保証人・物上保証人の違い
「ローン名義」や「保証人」という言葉だけでは、金融機関に対する責任の範囲を判断できません。少なくとも次の立場を分けて確認します。
住宅ローンに関わる立場の違い 立場 主な責任 離婚時の確認点 主債務者 住宅ローンを借り、契約どおり返済する本人です。 離婚後も返済義務は続きます。別の人が実質的に支払っても、契約上の債務者は変わりません。 連帯債務者 主債務者とともに、同じ債務について返済責任を負います。 「保証人」ではなく債務者です。外れるには債務者変更、借り換え、完済等の審査・手続きが必要です。 連帯保証人 主債務者の債務を保証します。通常の保証人にある催告・検索の抗弁がなく、金融機関から請求を受ける可能性があります。 離婚だけでは保証契約は終了しません。解除には金融機関等の承諾が必要です。 物上保証人 他人の債務のために、自分の不動産や持分を担保として提供します。別途保証契約がなければ、原則として責任は担保財産の範囲です。 返済が滞れば担保不動産・持分を失う可能性があります。連帯保証も兼ねていないか契約書で確認します。 ※具体的な責任は契約書・保証契約の内容によって異なります。
連帯保証人には催告・検索の抗弁がありません民法第454条は、主債務者と連帯して債務を負担した保証人には、通常の保証人に認められる催告・検索の抗弁がないと定めています。参考:e-Gov法令検索「民法」
ペアローンは「二人が保証人」という意味ではありません
ペアローンは、同じ不動産について夫婦それぞれが別の住宅ローンを契約する仕組みです。原則としてローンは2本あり、各自が自分のローンの主債務者になります。商品によっては相手のローンの連帯保証人や担保提供者にもなります。
ペアローンの場合は一方の保証だけを見ず、2本の残債、各契約の保証関係、双方の持分、抵当権を確認します。詳しくは、当コラムのペアローンで買った家、離婚したらどうなる?対処法と選択肢をご覧ください。用語をまとめて確認したい場合は、離婚と不動産の用語集もご利用ください。
住宅ローンの連帯保証人から外れる4つの方法
主な方法は、単独での借り換え、住み続ける側による取得と借り換え、既存契約の保証解除・条件変更、売却による旧ローンの全額返済の4つです。いずれも当事者間の合意だけでは実行できず、金融機関の審査・承諾または旧ローンの完済が必要です。
連帯保証を整理する主な方法 方法 主な条件 注意点 1. 主債務者が単独で借り換える 主債務者単独の収入・信用・担保で新しいローン審査に通ること 新ローンで旧ローンを全額返済して初めて、旧ローンの保証関係を終了できます。 2. 住み続ける側が家を取得して借り換える 取得する側の融資審査、売買価格・代償金、所有権移転、旧ローン完済の段取りが整うこと 夫婦間・元夫婦間売買、財産分与、税金、登記を一体で確認します。 3. 既存契約の保証解除・条件変更を相談する 金融機関・保証会社が、主債務者の返済能力や残債等を再審査して承諾すること 保証人の差し替え、一部繰上返済、追加担保等が検討材料になる場合もありますが、認められるとは限りません。 4. 家を売却して旧ローンを全額返済する 売却代金と必要に応じた自己資金で、完済必要額と売却諸費用を用意できること 売却価格が残債を上回るだけでは不十分です。諸費用を含めて判定します。 方法1:主債務者が連帯保証人なしの住宅ローンへ借り換える
主債務者である元配偶者が家に住み続ける場合は、その方が連帯保証人を必要としない住宅ローンへ単独で借り換え、旧ローンを全額返済する方法があります。審査では年収だけでなく、返済負担率、雇用・勤続状況、年齢、他の借入れ、返済履歴、物件の担保評価などが確認されます。
収入の増加、残債の減少、他の借入れの完済などがあれば、審査の判断材料になります。一方、当初は二人の収入を合算して借りていた場合や、借り換え時の金利で返済額が増える場合は、一人の収入では希望額を借りられないことがあります。
保証人不要の商品でも利用条件があります例えば、住宅金融支援機構のフラット35借換融資は保証人不要ですが、申込人は原則として借り換え前の住宅ローンの債務者と同一で、借入れから1年以上経過し、申込日前日までの1年間正常に返済していることなどが条件です。収入・住宅・居住者の要件もあり、元配偶者のローンを別の人へ当然に移せる制度ではありません。参考:住宅金融支援機構「借換融資のご利用条件」
方法2:住み続ける側が家を取得し、自分名義のローンで完済する
連帯保証人である側が家を取得して住み続けたい場合は、取得資金等に対応する新しい融資を受け、その資金で元配偶者の旧ローンを完済する方法を検討します。既存ローンの名義を届け出だけで変える手続きとは異なります。融資が認められた場合、売買または財産分与、旧ローン完済、抵当権抹消、所有権移転、新たな抵当権設定を同日に進めることがあります。
ただし、元夫婦間の売買等を対象とする融資は金融機関によって取扱いが異なります。現在の所有者、共有持分、売買価格・代償金、課税関係、住宅ローン控除、登記と決済の順序を、売買契約や所有権移転の前に確認してください。具体的な流れは、当コラムの住宅ローンが残る家を一方が買い取る手順と名義変更も参考にしてください。
不動産を財産分与で渡す場合も、分与した側の譲渡所得の計算では、その時の時価を収入金額として扱います。「財産分与だから税負担はない」と決めつけず、取得費・譲渡費用・特例の適用可否を税理士や税務署へ確認してください。参考:国税庁「離婚して土地建物などを渡したとき」
方法3:既存ローンの保証解除・保証人差し替え等を相談する
現在の金融機関へ、連帯保証人の解除や契約条件の変更が可能か相談する方法です。主債務者だけで返済を継続できると判断されれば解除が検討される場合があります。また、契約・金融機関によっては、代わりの保証人、残債の一部返済、追加担保などが検討材料になることもあります。
保証人の差し替えは金融機関の承諾が前提親や再婚相手が代わりの保証人になることへ同意しても、それだけで変更できるわけではありません。新しい保証人の適格性に加え、主債務者の返済能力、残債、担保評価などが審査され、認められない場合もあります。
方法4:家を売却し、住宅ローンを全額返済する
借り換えや保証解除が難しくても、通常売却の代金と必要に応じた自己資金で旧ローンを全額返済できれば、そのローンに関する保証債務は消滅します。ただし、連帯保証人という立場だけでは家を売る権限はありません。所有者の合意・協力が必要で、共有不動産全体の売却は原則として共有者全員で進めます。ペアローンなら2本とも完済できるかを確認します。
ただし、売却代金だけで完済できない場合に、金融機関等の承諾を得て任意売却をしても、売却後の残債が自動的に免除されるわけではありません。残債に対する連帯保証人の責任がどうなるかは、任意売却の条件と金融機関との合意を必ず確認してください。
保証解除の前に、売却で完済できるか確認しませんか
台東区・荒川区の周辺取引事例と物件条件を踏まえ、想定成約価格の幅から売却諸費用と完済必要額を差し引いて確認します。
営業時間 10:00~19:00/定休日 毎週水曜日
2026年の金利・情勢を踏まえた借り換えの判断
連帯保証を外すための借り換えでは、審査に通るかに加え、変更後の返済を一人で続けられるかを確認します。2026年10月時点の金利情報を参考にしながら、現在の契約金利、借り換え時の適用金利、諸費用を同じ条件で比べてください。
政策金利と住宅ローンの適用金利は別です
日本銀行は2026年9月18日、短期金利の誘導水準を1.25%程度とする方針を決定しました。新しい方針は9月24日から適用されています。また、物価・為替・中東情勢などが経済に及ぼす影響にも注意を払っています。出典:日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日・PDF)
この1.25%は住宅ローンの借入金利ではありません。変動金利の見直し時期・引下げ幅や、固定金利の適用条件は金融機関・契約ごとに異なります。今後の金利や不動産価格を断定して売却を急がせるのではなく、借入先の返済予定表と、借り換え先の正式な見積りで判断します。
固定金利の参考:2026年10月のフラット35住宅金融支援機構の公表では、2026年10月資金受取分の新機構団信付きフラット35は、借入期間21年以上35年以下・融資率9割以下の区分で、最も多い金利が年3.830%です。フラット35借換融資には融資率9割以下の金利が適用されますが、金融機関、団信の種類、金利引下げの適用等で実際の条件は変わります。
金利は申込時ではなく資金受取時のものです。現在返済中のローンが年3.830%へ一律に変わるわけではありません。出典:住宅金融支援機構「最新の金利情報」・「借換融資のご利用条件」
返済額・総費用・団信をそろえて比較する
借り換えは、保証関係を終了させる目的で行うこともあります。その場合も、新しい返済額に加え、融資手数料、旧ローンの完済手数料、抵当権抹消・設定の登記費用、団体信用生命保険の条件を比較します。養育費、転居費、管理費・修繕積立金などを含め、生活費に余裕が残るかも確認してください。
金利による返済額の違い:借入額3,000万円・返済期間25年の試算例 仮定の年利 毎月返済額の目安 年1.0%との差 年1.0% 約113,100円 比較の基準 年2.0% 約127,200円 月約14,100円増 年3.0% 約142,300円 月約29,200円増 ※元利均等返済・毎月払い・ボーナス返済なしで、各金利が25年間一定と仮定し、100円単位に丸めた試算です。商品金利の提示や将来の予測ではありません。諸費用・団信の上乗せ等は含みません。
5年ルール・125%ルールは金利上昇をなくす制度ではありません
変動金利・元利均等返済の一部の商品には、返済額の見直しを5年ごとにする「5年ルール」や、見直し時の返済額を従前の125%以内に抑える「125%ルール」があります。ただし、金利や利息の上限ではありません。返済額が同じでも利息の割合が増え、元金の減り方が遅くなることがあります。
金融機関・返済方式によっては、これらのルールがありません。上の試算表は各金利で新たに返済額を計算したもので、既存ローンの返済額が直ちに表の金額へ変わることを示すものではありません。参考:三菱UFJ銀行「返済方法の選び方」
当社では、借り換え後の負担が大きい場合も、保証を残して返済を続ける案と、通常売却で完済する案を、住居費・売却手取り・契約上の責任を分けて比べることをおすすめしています。物価や金利の変動だけを理由に、一つの方法へ決める必要はありません。
金融機関の承諾が得られない場合の選択肢
借り換えや保証解除が認められなかった場合は、期限を定めて現状を続ける方法、繰上返済後に再審査する方法、通常売却で完済する方法などを比較します。返済を続ける場合も、再審査の時期と売却へ切り替える条件を決めておくことが重要です。
保証解除が難しいときの選択肢 選択肢 向いている状況 決めておくこと 期限を定めて現状を継続する 返済に問題がなく、収入実績や残債減少を待って再審査したい 再審査の時期、返済確認、滞納時の対応、売却へ切り替える条件 繰上返済後に再審査を相談する 自己資金を入れることで残債を減らせる 繰上返済をしても解除される保証はないため、入金前に金融機関へ確認 通常売却して完済する 想定成約価格から諸費用を引いても完済できる 売出価格、値下げ基準、退去、費用、残額の分配、決済協力 不足額を自己資金で補う 売却手取りが完済額に少し届かないが、不足金を用意できる 不足額と負担者、資金の入金時期、財産分与全体との関係 任意売却を相談する 完済資金を用意できず、返済継続も難しい 金融機関等の承諾、期限、売却後残債、連帯保証責任、返済条件 金融機関への確認前に、所有権名義だけを変更しない住宅ローン契約では、担保不動産の所有権移転や居住状況の変更に事前承諾が必要な場合があります。日本公証人連合会も、住宅ローン付き不動産を財産分与で移転する場合、契約条項によっては銀行の事前承諾が必要になると案内しています。金融機関、弁護士、司法書士、不動産会社へ手続きの順序を確認してください。参考:日本公証人連合会「離婚」
オーバーローンでも直ちに任意売却になるわけではありません。不足額を自己資金で補う、返済を続ける、借り換えを再検討する方法もあります。詳しくは、売却コラムの住宅ローンが残っている家は売却できる?残債・オーバーローンの対処法をご覧ください。
元配偶者が滞納・自己破産した場合の影響
主債務者が返済を滞納すると、連帯保証人は金融機関や保証会社から請求を受ける可能性があります。主債務者が自己破産して免責を受けても、その効力は保証人の責任をなくすものではないため、連帯保証人自身の対応が必要です。
主債務者が滞納すると連帯保証人へ請求される可能性があります
連帯保証人には、通常の保証人に認められる「まず主債務者へ請求してほしい」という催告の抗弁や、「主債務者の財産から先に回収してほしい」という検索の抗弁がありません。そのため、返済期が到来した債務について金融機関から請求を受けたとき、離婚したことや元配偶者が家に住んでいることを理由に拒めるとは限りません。
連帯保証人が返済すると、主債務者に対して立替分等を求める求償権が生じる場合があります。ただし、契約上の制限や、元配偶者の資力・免責の影響によって回収できないこともあります。請求を放置せず、契約書と請求内容を持って金融機関・弁護士へ相談してください。
保証会社の代位弁済でも保証責任は自動で終わりません
保証会社が銀行へローンを立て替えて返済することを「代位弁済」といいます。これは借りた本人による完済とは異なり、保証会社から主債務者や連帯保証人への請求が続くことがあります。銀行のローン残高だけで判断せず、保証会社に対する債務と保証契約も確認してください。参考:三井住友銀行「住宅ローンのご案内」保証会社・連帯保証人の説明(PDF)
主債務者が自己破産しても連帯保証人の責任は消えません
破産法第253条第2項は、免責許可の決定が、破産債権者の保証人等に対する権利へ影響を及ぼさないと定めています。つまり、主債務者が免責を受けても、連帯保証人の支払義務は原則として残ります。参考:e-Gov法令検索「破産法」
主債務者の破産、長期延滞、代位弁済、競売開始などが見込まれる場合は、通常売却を検討できる期間が限られることがあります。家の価値、残債、差押え、共有持分、保証会社の状況を早期に確認します。関連するケースは、当コラムの離婚後に元夫が自己破産すると家はどうなる?競売前の任意売却と元妻の買取りでも解説しています。
連帯保証人から返済状況を確認できる場合があります主債務者の委託を受けて保証した保証人が請求した場合、民法第458条の2は、債権者が元本・利息等の不履行の有無、残額、弁済期が到来した額に関する情報を提供しなければならないと定めています。適用関係、本人確認、請求方法は契約や保証の経緯によるため、まず借入先へ相談し、必要に応じて弁護士へ確認してください。参考:e-Gov法令検索「民法」
売却で住宅ローンを完済できるか確認する手順
売却で連帯保証を整理できるか判断するときは、「査定額が残債より高いか」だけを比べてはいけません。売却諸費用と、決済予定日時点の正確な完済必要額を含めて確認します。
決済時の余剰・不足見込み 想定成約価格 − 完済必要額 − 決済日までに支払う売却諸費用計算結果がマイナスなら、原則として不足額を自己資金で補うか、金融機関等の承諾を得る方法を検討します。売却後に納める税金の見込みは、この計算とは分けて最終手取りへ反映します。
- 金融機関へ完済必要額を確認する残高証明書だけでなく、決済予定日までの利息、未払金、繰上返済手数料を含む完済見込額と申込期限を確認します。保証料の返戻は、金額と入金時期を別に確認し、決済日までに受け取れない返戻金を当日の完済資金に含めません。
- 現実的な成約価格を幅で査定する高い査定額だけで判断せず、近隣の成約事例、築年、駅距離、階数・向き、管理状態、接道、借地権、建物状態などを反映します。
- 売却諸費用を見積もる仲介手数料、印紙税、抵当権抹消・住所氏名変更等の登記費用、司法書士報酬、必要に応じて測量・解体・残置物処分等を確認します。
- 通常売却で完済できるか判定する売却代金と自己資金で決済日に完済できるなら通常売却を検討します。不足する場合は、保有継続、自己資金、金融機関等の承諾を得た任意売却を比較します。
- 所有者・連帯保証人を含めて売却条件を合意する売出価格、値下げ、内覧、退去、費用負担、不足金、残額の分配、必要書類、決済への協力を具体化します。
- 決済日に完済・抵当権抹消を同時に進める金融機関・司法書士と段取りを整え、買主からの売却代金等で旧ローンを完済し、抵当権抹消と所有権移転を進めます。完済の記録を保管し、金融機関・保証会社へ保証対象の債務と保証契約が終了したことを確認します。
想定成約価格5,500万円・完済必要額3,800万円の試算例
実際の案件ではない試算例です。想定成約価格5,500万円、決済日時点の完済必要額3,800万円、売却諸費用220万円と仮定すると、税引前の概算手取りは1,480万円です。
5,500万円 − 3,800万円 − 220万円 = 1,480万円この1,480万円は税引前の余剰見込みです。譲渡所得税等が生じるかは取得費、譲渡費用、所有期間、特例の適用可否などにより異なります。
一方、想定成約価格が3,900万円、完済必要額が3,800万円でも、決済日までに支払う売却諸費用が180万円なら80万円不足します。査定額や想定成約価格が残債を上回っているだけで「売れば完済できる」と判断しないことが重要です。
周辺の取引価格は国土交通省の不動産情報ライブラリでも確認できます。ただし、公開データは対象物件の成約価格を保証するものではありません。同じ町内でも、物件種別、面積、築年、駅距離、接道、権利関係、管理・建物状態などで価格は変わります。
台東区・荒川区で査定時に確認したい物件条件区分マンションでは階数・向き・眺望・管理状態・賃貸中かどうか、戸建て・土地では接道、私道持分、境界、再建築条件、借地権の有無などを確認します。公的な取引データだけでなく、対象物件固有の条件を反映した想定成約価格の幅で判断してください。
離婚協議書・公正証書と2026年の制度変更
借り換えや売却をすぐに実行できず、連帯保証が当面残る場合は、次の行動と期限を当事者間で書面にします。2026年の財産分与・登記の制度変更があっても、金融機関との保証契約は別に整理する必要があります。
当面保証が残るときは、返済確認と見直しの期限を決める
- 毎月の住宅ローンを誰が、いつ、どの口座から支払うか
- 残高・返済状況・金融機関からの通知を共有する方法と期限
- 固定資産税、管理費、修繕積立金、火災保険、修繕費の負担
- 借り換え・保証解除を申し込む期限と、必要書類への協力
- 審査に通らなかった場合に売却を開始する時期
- 滞納、失職、病気、自己破産、死亡、差押え等が生じた場合の通知
- 売出価格、値下げ、媒介契約、内覧、退去、決済を承認する方法
- 売却諸費用、不足金、売却後残額、税金の負担と精算
- 住所・勤務先等の変更時の連絡方法と個人情報への配慮
公正証書を作っても金融機関との契約は変わりません一定額の金銭支払と強制執行を受け入れる旨を記載した公正証書は、当事者間の金銭支払の履行確保に役立つ場合があります。しかし、公正証書だけで住宅ローンの連帯保証人を外したり、債務者や抵当権を変更したりすることはできません。金融機関との契約変更は別途必要です。
日本公証人連合会は、離婚に関する公正証書の主な条項や、住宅ローン付き不動産を財産分与する際の注意点を案内しています。条項の内容や法的責任は弁護士、公正証書の作成手続は公証役場へ相談してください。参考:日本公証人連合会「離婚」
財産分与の申立期限は、2026年4月1日を境に異なります
話合いがまとまらない場合の、家庭裁判所への財産分与の調停・審判の申立てについては、離婚日によって次の期間が適用されます。2026年4月1日より前の離婚が、一律に5年へ延びたわけではありません。
離婚日による財産分与の申立期間の違い 離婚した日 申立てができなくなる時点 2026年4月1日以後 離婚した日の翌日から起算して5年を経過したとき 2026年3月31日以前 離婚した日の翌日から起算して2年を経過したとき 出典:裁判所「財産分与請求調停」。すでに合意した支払の履行や保証人の求償などは、財産分与の申立期間と同じ問題ではありません。個別の期限は弁護士へ確認してください。
改正民法では、婚姻中の財産の取得・維持への寄与の程度が異なることが明らかでないときは、相等しいものとされています。しかし、銀行への住宅ローン債務や連帯保証責任が自動で半分になる規定ではありません。参考:e-Gov法令検索「民法」第768条
住所・氏名変更登記は、金融機関への届出とは別です
2026年4月1日から、不動産の所有権の登記名義人は、住所・氏名等の変更日から2年以内に変更登記をする義務があります。施行前に変更し、登記が未了のものは、2028年3月31日までに変更登記が必要です。
離婚による姓の変更や転居に伴う住所変更も確認対象です。銀行へ届け出ても登記が当然に変更されるわけではなく、変更登記をしてもローン債務者・連帯保証人は変わりません。法務局のスマート変更登記を利用する場合を含め、売却決済に必要な登記の状態・手続きは司法書士へ確認してください。参考:法務省「住所等変更登記の義務化特設ページ」
暴力、監視、強い威圧、連絡先を知られたくない事情、調停・訴訟中などの場合は、元配偶者へ直接連絡する前に弁護士や公的相談窓口へ相談してください。安全確保が最優先です。
よくある質問(FAQ)
離婚後の連帯保証人解除、売却、借り換えについて、迷いやすい点をまとめます。
Q1. 離婚届を出せば住宅ローンの連帯保証人から外れますか?
外れません。離婚は夫婦の身分関係を解消する手続きであり、金融機関との保証契約を終了させる手続きではありません。解除には金融機関等の承諾が必要です。まず契約書で自分の立場を確認し、借入先へ保証解除・借り換え・完済の選択肢を相談してください。
Q2. 保証解除が認められない場合、親や再婚相手へ差し替えられますか?
離婚を理由に保証解除を強制することはできず、保証人の差し替えも金融機関等の審査・承諾が必要です。差し替えを取り扱わない場合もあるため、単独借り換え、一方による取得と借り換え、売却完済も比較してください。
Q3. 家を売却すれば連帯保証人の責任は必ずなくなりますか?
売却代金等で旧ローンを全額返済し、保証対象となる主債務がなくなれば、そのローンに関する保証債務も消滅します。ただし、任意売却などで残債が残る場合は、連帯保証人の責任が当然に消えるわけではありません。売却前に完済必要額、諸費用、不足金を計算し、金融機関へ完済後・残債発生時の扱いを確認してください。
Q4. 主債務者が自己破産すれば連帯保証人も免責されますか?
原則として免責されません。主債務者の免責の効果は保証人には及ばず、連帯保証人への請求が続く可能性があります。自己破産の申立てや長期延滞を知った時点で、請求書・契約書・残債資料をそろえ、金融機関と弁護士へ早めに相談してください。
Q5. 金利が高くなっても、借り換えをすれば保証人から外れますか?
連帯保証人を必要としない新しいローンで旧ローンを全額返済し、旧契約の保証対象の債務がなくなれば、旧ローンの保証を終了できます。ただし、借り換えの審査に通ること、元配偶者が手続きに協力すること、変更後の返済を続けられることが必要です。月々の返済と諸費用を比較し、借り換えが難しければ売却完済等も検討します。
台東区・荒川区の住宅ローン・売却相談
センチュリー21 クレール不動産では、台東区・荒川区を中心に、離婚後も連帯保証人として残っている方の不動産売却相談を承っています。当社が保証解除や借り換えを決定することはできませんが、金融機関へ相談する前提となる想定成約価格、完済必要額、売却諸費用、決済時の余剰・不足見込みを整理できます。
- 登記名義、共有持分、抵当権の確認
- 机上査定による想定成約価格の幅と根拠
- 住宅ローン完済必要額と売却諸費用を含む手取り試算
- 通常売却で完済できるか、不足額が生じるかの確認
- 一方が家を買い取る場合の売買・決済手順の整理
- 任意売却を検討する場合の期限と確認事項の整理
確認内容ごとの主な相談先 確認内容 主な相談先 確認すること 保証解除・借り換え 借入先・借り換え先の金融機関 解除・条件変更の可否、審査、必要書類、完済額 保証責任・離婚条件 弁護士 請求への対応、求償、公正証書、破産、紛争時の対応 査定・売却方法 不動産会社 成約見込み価格、諸費用、期間、通常売却・買取・任意売却 登記 司法書士・法務局 所有権移転、抵当権抹消、住所氏名変更、必要書類 税金 税理士・税務署 譲渡所得、財産分与、贈与税、住宅ローン控除 「売れば完済できるか」から確認できます
想定成約価格から売却諸費用と完済必要額を差し引き、通常売却で完済できるか、不足額が生じるかを確認します。売却未定、離婚前・別居中でもご相談いただけます。
営業時間 10:00~19:00/定休日 毎週水曜日
ご希望の連絡方法・時間帯は、フォームの相談内容欄へご記入ください。まとめ|連帯保証人を外すには契約変更または完済が必要
離婚後に住宅ローンの連帯保証人から外れるには、金融機関の承諾を得て保証解除・借り換え・条件変更を行うか、家の売却等により旧ローンを全額返済する必要があります。離婚協議書や公正証書だけで、金融機関との保証契約を変更することはできません。
借り換えが難しい場合も、想定成約価格から完済必要額と売却諸費用を差し引けば、通常売却で完済できるのか、不足額への対策が必要なのかを整理できます。まず契約書で自分の立場を確認し、返済が遅れる前に金融機関、不動産会社、弁護士等へ相談してください。
コラム作成日:2026年8月15日
最終更新日:2026年10月3日※本記事は2026年10月3日時点で確認できる法令・公表情報をもとに、一般的な情報提供を目的として作成しています。掲載金利は対象月・商品・条件を限定した参考値で、毎月の見直し等により変わります。住宅ローン・保証契約・任意売却・財産分与・破産・税務・登記の取扱いは契約内容や個別事情により異なります。保証解除・借り換えは金融機関、法的責任は弁護士、税務は税理士または税務署、登記は司法書士または法務局へご確認ください。
※不動産の査定価格は将来の成約価格を保証するものではありません。実際の成約価格、売却期間、諸費用、完済必要額は、物件状態、市場、契約条件、決済日等により変動します。
記事作成日2026-08-15
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