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離婚後も住宅ローンが元夫・元妻名義のまま|6つのリスクと対処法【台東区・荒川区の不動産売却ならセンチュリー21クレール不動産】

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  • 離婚後も住宅ローンが元夫・元妻名義のまま|6つのリスクと対処法記事更新日:2026-08-15

    離婚で家はどうする?住宅ローンの残債や財産分与で揉めないための知識をまとめました。ペアローンやオーバーローンの対処法など、円満に解決するためのコラム集です。

    離婚後も元配偶者名義の住宅ローンが残る家で返済計画を確認する女性

    結論からいうと、離婚後も元配偶者名義の住宅ローンが残る家に住み続ける場合は、口約束だけで放置せず、住宅ローン契約・登記・保証や担保・居住実態を確認し、借入先の金融機関へ相談することが重要です。離婚協議書や公正証書を作っても、金融機関の承諾なしに債務者や連帯保証人が変わることはありません。

    具体的には、「元夫が住宅ローンの債務者で、元妻と子どもが住んでいる」「元妻名義の住宅ローンが残る家に元夫が住んでいる」「家には債務者本人が住み続けているものの、元配偶者が連帯保証人や連帯債務者として残っている」といったケースがあります。

    誰が住宅ローン相当額を負担しているかだけでなく、契約上の債務者、不動産の登記名義人、連帯保証人・連帯債務者・物上保証人、実際の居住者を分けて確認しなければなりません。返済の滞納、再婚、自己破産、相続などをきっかけに、住み続ける前提が崩れる可能性があるためです。

    この記事では、離婚後も住宅ローンが元配偶者名義のままになっている場合の6つのリスクと、借り換え、債務者変更、売却、任意売却、公正証書などによる対処法を、センチュリー21クレール不動産が解説します。

    この記事のポイント
    • 住宅ローン契約、不動産登記、保証・担保は別々に確認します。
    • 住み続けられるかは契約内容と金融機関の判断によって異なり、当事者間の合意だけでは決まりません。
    • 滞納、再婚、自己破産、死亡・相続は、返済や居住を続ける前提が変わるきっかけになります。
    • 根本的な整理方法は、借り換え・債務者変更、通常売却、金融機関等の承諾を得た任意売却です。
    • 2026年4月1日施行の改正後は財産分与の申立期間が原則5年ですが、同日より前の離婚は原則2年です。法律・税務・登記・融資は各窓口へ確認します。

    最初に確認したい「3つの確認軸」

    離婚と住宅ローンについて話し合う際は、「名義」という言葉が何を指しているのかを明確にする必要があります。「家の名義を変えたい」という場合でも、住宅ローン契約上の地位と不動産の所有権は同じとは限りません。

    住宅ローン・登記・保証や担保の違い
    確認軸 確認する人・権利 主な確認資料 重要な点
    住宅ローン契約 主債務者、連帯債務者 金銭消費貸借契約書、返済予定表、残高証明書 金融機関に対して誰が返済義務を負うかを確認します。
    不動産登記 土地・建物の所有者、共有持分、抵当権 登記事項証明書 登記名義人が売却や所有権移転の当事者になります。
    保証・担保 連帯保証人、物上保証人、担保不動産 住宅ローン契約書、保証契約書、登記事項証明書 離婚だけでは保証や担保は外れません。
    連帯債務者・連帯保証人・物上保証人は同じではありません。
    連帯債務者は債務者として返済義務を負い、連帯保証人は主債務者が返済しない場合などに保証債務を負います。物上保証人は、他人の債務のために自分の不動産を担保へ提供した人で、契約内容によって担保不動産が競売の対象となる可能性があります。
    登記名義だけを変更しても、住宅ローンの債務者は自動的に変わりません。
    反対に、借り換えなどで住宅ローンを整理しても、所有権移転登記が必要なケースでは登記手続きを別途行う必要があります。住宅ローンが残る不動産の所有権を金融機関に無断で移転すると契約上の問題になる可能性があるため、先に登記だけを変更することは避け、金融機関、司法書士、不動産会社へ相談してください。

    所有者や抵当権の状況は、法務局で取得できる登記事項証明書で確認できます。取得方法は、法務局の土地・建物の登記事項証明書を取得する方法で案内されています。

    財産分与、共有持分、連帯債務などの用語をまとめて確認したい方は、当コラムの離婚と不動産の用語集|財産分与・住宅ローン・名義変更をわかりやすく解説もご覧ください。

    離婚後も元配偶者名義の住宅ローンが残る理由

    離婚時に持ち家があっても、必ずしもすぐに家を売却するとは限りません。子どもの学区や生活環境を変えたくない、転居費用を抑えたい、将来的には住んでいる側が家を買い取りたいなどの理由から、離婚後も一方が住み続けることがあります。

    一方、住宅ローンの債務者を変更するには、金融機関の承諾や返済能力の審査が必要です。住み続ける側の収入だけでは審査が難しい、オーバーローンで売却しても完済できない、売却や借り換えの諸費用を用意できないなどの事情により、「当面は今のままにする」という判断がなされることがあります。

    しかし、離婚協議書で当事者間の合意を作っても、その合意だけで住宅ローン契約の内容が変わるわけではありません。借入後に住所や居住状況が変わった場合の届出方法は金融機関ごとに異なりますが、住宅金融支援機構も住所等の変更時には返済中の金融機関への届出を案内しています。詳しくは、住宅金融支援機構の住所・氏名等の変更手続きをご確認ください。

    元夫名義・元妻名義・連帯保証等が残る3つのパターン

    パターンA:元夫が債務者のまま、元妻・子どもが住み続ける

    元夫名義で住宅ローンを借りた家に、離婚後も元妻と子どもが住み、元夫が返済を続けるケースです。元妻が元夫へ住宅ローン相当額を送金したり、養育費などと住宅ローンの負担を調整したりする場合もあります。

    このケースでは、元妻が住宅ローン相当額を実質的に負担していても、金融機関に対する契約上の債務者は元夫です。元夫の収入減少、滞納、再婚、自己破産、死亡などの影響を、居住している元妻側が受ける可能性があります。

    パターンB:元妻が債務者のまま、元夫が住み続ける

    元妻名義で借りた住宅ローンが残る家に元夫が住み、元夫が返済資金を負担するケースです。実際の居住者と住宅ローンの債務者が異なるため、元妻の住所変更や元夫の居住について、住宅ローン契約上どのような届出や承諾が必要かを確認する必要があります。

    元夫が毎月返済相当額を負担していても、元妻の口座からの引き落としが止まれば延滞となる可能性があります。また、元妻が新しい住宅ローンを希望した際、既存借入が審査に影響することも考えられます。

    パターンC:家には債務者本人が住むが、元配偶者が連帯保証人・連帯債務者として残る

    元妻または元夫が自分名義の家に住み続けていても、元配偶者が連帯保証人や連帯債務者として住宅ローン契約に残っている場合があります。このケースは、居住者と債務者が異なる問題ではなく、離婚後も元配偶者の保証債務または連帯債務が残っていることが問題となります。

    離婚したことだけを理由に、連帯保証人や連帯債務者から自動的に外れることは一般的にできません。借り換え、代替保証人、債務者変更などについて金融機関の審査と承諾が必要になります。

    元配偶者が連帯保証人として残っている場合の確認手順や、借り換え・保証解除・売却完済の違いは、当コラムの離婚後に住宅ローンの連帯保証人から外れたい|外す方法と売却時の注意点で詳しく解説しています。

    離婚後に生じやすい3パターンの比較
    パターン 契約上の債務者 主な居住者 主な注意点
    A 元夫 元妻・子ども 滞納や事情変化を居住者が把握しにくく、元夫の返済状況に居住が左右されます。
    B 元妻 元夫 居住実態と契約条件の確認が必要で、元妻の既存借入として新規融資審査へ影響する場合があります。
    C 居住している元夫または元妻 債務者本人 元配偶者の連帯保証・連帯債務が離婚後も残ります。

    ペアローンや連帯債務で家を購入している場合は、当コラムのペアローンで買った家、離婚したらどうなる?台東区・荒川区の対処法と選択肢もご確認ください。

    元配偶者名義のまま住み続ける6つのリスク

    1. 住宅ローン契約の条件と居住実態が合わなくなるリスク

    住宅ローンには、借入人本人または親族の居住を条件とする商品などがあり、具体的な居住要件は住宅ローン商品や契約内容によって異なります。離婚により債務者が転居し、元配偶者や子どもが住み続ける場合も、住所・居住状況の変更について必要な届出や承諾があるかを、借入先の金融機関へ確認する必要があります。

    ただし、離婚後に債務者本人が住まなくなったからといって、すべてのケースで直ちに契約違反や一括返済になるわけではありません。家族の居住状況、返済状況、住宅ローン商品、契約条項、金融機関の判断によって扱いが異なります。

    「元配偶者や子どもが住んでいるから問題ない」と自己判断しないことが重要です。
    無断で債務者が居住しなくなった場合などに、残債の一括返済を求める旨が定められた住宅ローン商品もあります。契約書を確認し、借入先の金融機関へ事前に相談してください。

    2. 元配偶者の滞納や返済状況を把握できないリスク

    金融機関に対して返済義務を負うのは、住宅ローン契約上の債務者や連帯債務者です。住んでいる側が住宅ローン相当額を負担していても、債務者名義の口座で引き落としができなければ、延滞となる可能性があります。

    金融機関からの督促や重要な通知は、原則として債務者の届出住所などへ送られます。契約内容や状況によっては連帯保証人等にも連絡されることがありますが、実際に住んでいる元配偶者がすぐに状況を把握できるとは限りません。

    滞納が続き、期限の利益を失った場合には、残債の一括返済を求められ、抵当権に基づく競売へ進む可能性があります。担保不動産競売の仕組みは、裁判所の担保不動産競売に関する案内でも確認できます。

    住宅ローンの支払いに遅れが生じている場合は、売却方法を検討できる期間が限られることがあります。滞納後の流れや任意売却を検討するタイミングは、売却コラムの任意売却とは?住宅ローン滞納から競売を避けるための流れ・タイミング・税金差押えの注意点でも解説しています。

    3. 元配偶者の再婚・転職・意向変化によるリスク

    元配偶者が再婚して新居の購入を希望した場合、既存の住宅ローン残債が新たな借入審査に影響することがあります。その結果、元配偶者から家の売却や住宅ローンの整理を求められる可能性があります。

    離婚時には「子どもが卒業するまで住んでよい」と話し合っていても、収入減少や家族構成の変化によって元配偶者の意向が変わることがあります。口約束だけでは、合意した期間や条件を後から確認することが難しくなります。

    4. 元配偶者の自己破産によるリスク

    元配偶者が自己破産し、その元配偶者が不動産の所有者でもある場合、不動産が破産手続や抵当権の実行に伴う売却の対象となる可能性があります。また、所有者が物上保証人として不動産を担保に提供している場合も、債務の返済状況によって担保不動産が競売の対象となり得ます。実際の扱いは、不動産の価値、住宅ローン残債、抵当権、共有持分、破産手続の状況などによって異なります。

    住んでいる側に所有権や第三者へ対抗できる賃借権などがない場合、売却後も当然に住み続けられるとは限りません。元配偶者の返済や生活状況に不安がある場合は、早い段階で弁護士、金融機関、不動産会社へ相談してください。

    関連するケースは、当コラムの離婚後に元夫が自己破産すると家はどうなる?競売前の任意売却と元妻の買取りでも解説しています。

    5. 元配偶者の死亡と相続・団体信用生命保険のリスク

    住宅ローンの債務者が死亡した場合は、まず団体信用生命保険の加入状況と保障内容を確認します。保障の対象となれば、契約内容に応じて保険金により住宅ローン残債の全部または一部が弁済される場合があります。

    一方、団体信用生命保険に未加入の場合や保険金の支払対象外となる場合、住宅ローンを含む権利義務は相続の対象となります。相続放棄をした場合は初めから相続人ではなかったものとみなされ、限定承認をした場合は相続によって得た財産の限度で債務を負担します。相続放棄・限定承認は、原則として自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所へ申述する必要があり、限定承認は共同相続人全員が共同して行う必要があります。借入先の金融機関や弁護士等へ速やかに相談してください。

    団体信用生命保険によって住宅ローンが完済されても、不動産の所有権が、その家に住んでいる元配偶者へ自動的に移るわけではありません。不動産は相続財産となり、再婚相手や子どもなどの相続人との間で権利関係を整理する必要があります。

    離婚した元夫・元妻は、原則として元配偶者の法定相続人には含まれません。
    元配偶者名義の家に住んでいても、それだけで所有権を相続できるわけではありません。遺言、売買、財産分与、使用関係などが整理されていない場合、居住が不安定になる可能性があります。

    死亡時の住宅ローン手続きについては、住宅金融支援機構のご本人が亡くなられたときの手続きをご確認ください。

    相続放棄については裁判所の相続の放棄の申述、限定承認については裁判所の相続の限定承認の申述、法定相続人の基本については政府広報オンラインの知っておきたい相続の基本が参考になります。

    6. 住宅ローン控除や税務上の問題が生じるリスク

    住宅ローン控除は、原則として住宅を取得した本人が一定期間内に入居し、引き続き自己の居住の用に供していることなどが要件です。離婚後に債務者が転居し、元配偶者だけが住んでいる場合、控除要件を満たさなくなる可能性があります。

    住宅ローン控除は住民票の所在地だけではなく、実際の居住状況などの要件で判定されます。転勤などやむを得ない事情には一定の取扱いがありますが、離婚による別居が同じ扱いになるとは限りません。詳しくは、国税庁「転勤と住宅借入金等特別控除等」を確認し、税務署または税理士へ相談してください。

    自分のケースを確認するフローチャート

    次の順序で確認すると、誰に何を相談すべきかを整理しやすくなります。

    1. 契約上の債務者と登記名義人を確認する住宅ローン契約書・残高証明書・登記事項証明書を照合し、主債務者、連帯債務者、所有者、共有持分、抵当権を確認します。
    2. 債務者本人が現在も住んでいるか確認する住んでいない場合は、住所・居住状況の変更に必要な届出や承諾を借入先の金融機関へ確認します。
    3. 元配偶者の保証・担保が残っているか確認する連帯保証人、連帯債務者、物上保証人として残っている場合は、解除・借り換え・債務者変更の可否を金融機関へ相談します。
    4. 返済と居住を続けられる条件を確認する残債、返済状況、収入、団信、当事者間の連絡、居住期限を整理し、不安があれば借り換え・買い取り・売却を早めに比較します。

    財産分与・住宅ローン控除・税金の注意点

    登記名義が一方だけでも財産分与の対象になることがある

    不動産の登記名義が元夫または元妻の単独名義であっても、婚姻中に夫婦が協力して取得・維持した家は、財産分与の対象になり得ます。名義だけで「自分には権利がない」「相手だけの財産である」と判断するのは適切ではありません。

    夫婦の協力で形成した財産は名義にかかわらず財産分与の対象になり得ることが、法務省「どのような財産が対象?」で案内されています。

    財産分与の申立期間は離婚日によって異なる

    財産分与の申立期間には経過措置があります。
    • 2026年4月1日以降に離婚した場合:離婚した日の翌日から起算して原則5年
    • 2026年4月1日より前に離婚した場合:離婚した日の翌日から起算して原則2年

    申立期間が経過する前であっても、時間がたつと相手との連絡が難しくなったり、返済状況や不動産価格が変化したりすることがあります。住宅ローンと不動産の整理は、できるだけ早く始めることが望ましいでしょう。手続きの詳細は、裁判所の財産分与請求調停に関する案内をご確認ください。

    財産分与の申立期間や離婚後の不動産・住宅ローンへの影響は、当コラムの2026年4月の民法改正で離婚時の財産分与・養育費はどう変わる?住宅ローンと不動産売却を解説でも整理しています。

    財産分与でも税金が発生する場合がある

    離婚に伴い財産分与を受けた側には、通常は贈与税がかからないとされています。ただし、分与額が夫婦の財産形成やその他の事情を考慮しても過大な場合や、税を免れる目的の離婚と認められる場合などには、贈与税の対象となる可能性があります。

    また、土地や建物を財産分与として渡した側には、時価で譲渡したものとして譲渡所得課税が生じることがあります。「財産分与なら税金は一切かからない」とは限らないため注意が必要です。

    税務上の基本は、国税庁の離婚して財産をもらったときの税務案内および国税庁の離婚して土地建物などを渡したときの税務案内で確認できます。

    離婚後に元配偶者から家を買い取り、自分名義の住宅ローンへ借り換える場合は、売買価格、住宅ローン控除、所有権移転登記、抵当権の抹消・設定、贈与とみなされる可能性などを一体で確認する必要があります。詳しくは、当コラムの離婚後に元配偶者から家を買うと住宅ローン控除は使える?もご覧ください。
    残債と査定額を確認したい方へ

    売却を決めていない段階でも、物件情報に基づく机上査定で概算価格を確認できます。査定額は売出価格や成約価格そのものではないため、残債と売却諸費用も併せて整理します。

    無料査定・売却相談を申し込む

    今すぐ確認しておきたいチェックリスト

    対処法を検討する前に、次の項目を確認してください。分からない項目がある場合は、手元の契約書類や登記事項証明書を確認し、金融機関や専門家へ問い合わせます。

    • 住宅ローンの主債務者は誰か
    • 連帯債務者や連帯保証人は誰か
    • 物上保証人として不動産を担保に提供した人がいるか
    • 土地と建物の登記名義人は誰か
    • 共有名義の場合、それぞれの持分はどのくらいか
    • 住宅ローン残債はいくらか
    • 毎月の返済が遅れていないか
    • 団体信用生命保険の加入者と保障内容はどうなっているか
    • 机上査定による現在の概算価格はいくらか
    • 売却想定額から売却諸費用を引いた手取りで残債を完済できるか
    • 金融機関へ離婚、住所変更、居住者変更を相談しているか
    • 離婚協議書、公正証書、調停調書などに住宅ローンの取り決めがあるか
    • 固定資産税、管理費、修繕積立金、火災保険を誰が負担するか決まっているか
    • 元配偶者と返済状況について連絡を取れるか
    • 住み続けられる期限や売却時期が書面で決まっているか
    確認しておきたい書類
    確認書類 主に確認できる内容
    住宅ローン契約書 主債務者、連帯債務者、連帯保証人、契約条項
    返済予定表・残高証明書 住宅ローン残債、返済期間、名義人
    登記事項証明書 所有者、共有持分、抵当権、差押えなどの登記
    団体信用生命保険の書類 加入者、保障範囲、保険金支払事由
    離婚協議書・公正証書・調停調書 当事者間の返済負担、居住期間、売却・名義整理の取り決め
    不動産査定書 現在売却した場合の概算価格と査定条件

    名義問題を整理する3つの解決策と1つの暫定対策

    1. 今後も家に住み続けたいかを決める住み続けたい場合は、自分名義への借り換え、債務者変更、相手方の所有権または共有持分の買い取りが可能かを確認します。
    2. 売却想定額ではなく手取り見込額を計算する机上査定の概算価格から仲介手数料などの売却諸費用を差し引き、住宅ローン残債を完済できるか比較します。
    3. 手取り見込額と自己資金で完済できる場合通常売却を検討し、売却代金による完済と抵当権抹消を同時に進めます。
    4. 完済資金が不足する場合自己資金で不足を補えなければ、競売へ進む前に任意売却の可否を借入先の金融機関等へ相談します。承諾は保証されず、売却後の残債も返済が必要です。
    5. すぐに整理できない場合金融機関へ現状を伝え、当事者間の負担・居住期限・滞納時の対応・再検討期限を書面化します。

    解決策1:借り換え・債務者変更・元配偶者からの買い取り

    住み続ける側に返済能力がある場合、自分名義の住宅ローンへ借り換え、元配偶者の所有持分を買い取る方法があります。既存の住宅ローン完済、抵当権抹消、所有権移転、新しい抵当権設定などを同時に進めることが多いため、金融機関、不動産会社、司法書士の連携が必要です。

    住宅ローンの債務者だけを簡単に書き換えられるとは限りません。金融機関によっては債務引受が認められず、新たな住宅ローンによる借り換えが必要になることがあります。また、離婚した当事者間の売買価格が相場から大きく離れていると、融資や税務上の問題が生じる可能性があります。

    具体的な進め方は、当コラムの台東区・荒川区|離婚で住宅ローン残債の家を妻が買い取る手順と名義変更でも解説しています。

    解決策2:通常売却して住宅ローンを完済する

    不動産の売却価格が住宅ローン残債と売却費用を上回る場合は、通常売却によって住宅ローンを完済し、抵当権を抹消できます。売却後に手元へ資金が残る場合は、その分配方法を財産分与として話し合います。

    売却代金から住宅ローンを完済できるかどうかは、査定額だけでなく、仲介手数料、抵当権抹消費用、印紙税、譲渡所得税の可能性などを含めて確認する必要があります。

    台東区・荒川区でも、マンション・戸建て・借地権などの物件種別、共有持分、接道状況、建物の状態によって売却条件は変わります。周辺の取引価格は国土交通省の不動産情報ライブラリで調べられますが、公開データは個別物件の成約価格を保証するものではありません。物件固有の条件を伝えた机上査定で確認してください。

    住宅ローンが残っている家を売るための条件や、売却価格が残債を下回る場合の選択肢は、売却コラムの住宅ローンが残っている不動産の売却方法|オーバーローンの対処法でも解説しています。

    解決策3:任意売却を金融機関へ相談する

    住宅ローン残債が売却価格を上回り、自己資金でも不足額を用意できない場合は、任意売却が選択肢になることがあります。任意売却は、住宅ローンを完済できない価格で抵当権を抹消してもらうため、金融機関などの承諾を得て進める売却方法です。

    任意売却は、所有者や不動産会社だけで決定できるものではありません。
    金融機関や保証会社等の承諾が必要であり、売却後に残った債務が当然に免除されるわけでもありません。滞納状況や期限によって選択肢が狭まるため、早めに相談してください。

    暫定対策:金融機関への相談と離婚協議書・公正証書による書面化

    すぐに借り換えや売却ができない場合は、まず金融機関へ現状を相談したうえで、当事者間の取り決めを書面化します。返済負担者、居住期間、固定資産税や管理費の負担、滞納時の対応、売却時期、借り換えを再検討する期限などを具体的に定めます。

    一定額の金銭支払いについて、強制執行認諾文言を付けた公正証書を作成すると、支払いが行われなかった場合に、別途訴訟や調停などで債務名義を取得する手続きを経ず、所定の執行文付与や送達などの手続きを行ったうえで、強制執行を申し立てられる場合があります。ただし、金銭の支払い以外を含むすべての約束について、公正証書だけで直ちに強制執行できるわけではありません。

    公正証書は住宅ローンの名義を変更する書類ではありません。
    公正証書を作成しても、金融機関との住宅ローン契約、債務者、連帯保証人、抵当権が自動的に変更されることはありません。また、当事者間の合意だけで金融機関を拘束することもできません。金融機関への相談と、公正証書による当事者間の書面化は、別の手続きとして進める必要があります。

    金銭の支払いに関する公正証書と強制執行の要件は、法務省「公正証書によって強制執行をするには」および日本公証人連合会の離婚に関する案内で確認できます。

    センチュリー21クレール不動産に相談できること

    センチュリー21クレール不動産では、台東区・荒川区を中心に、離婚に伴う不動産売却や住宅ローンのご相談を承っています。

    • 机上査定による現在の概算価格の確認
    • 住宅ローン残債と売却諸費用を含む手取り見込額の比較
    • 通常売却が可能かどうかの確認
    • オーバーローンの場合の売却方法の検討
    • 元配偶者から家を買い取る場合の不動産取引の整理
    • 司法書士、弁護士、税理士などへの確認が必要な事項の整理

    不動産会社は、住宅ローンの契約変更を決定したり、法律・税務上の最終判断を行ったりする立場ではありません。当社では不動産の価格や売却方法を整理し、必要に応じて金融機関や各分野の専門家へ確認しながら進めるための情報をご案内します。

    住宅ローンと不動産の現状を整理しませんか

    まだ売却を決めていない段階でもご相談いただけます。

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    よくある質問(FAQ)

    Q1. 不動産の登記名義を自分に変更すれば、それで安心ですか?

    登記名義の変更だけでは、住宅ローンの問題は解消されません。住宅ローンの債務者が元配偶者のままであれば、金融機関に対する返済義務も元配偶者に残ります。また、住宅ローンが残る不動産の所有権を金融機関に無断で移転すると、契約上の問題になる可能性があります。金融機関へ相談し、既存ローンの完済、借り換え、所有権移転登記、抵当権の抹消・設定を一体で検討することが重要です。

    Q2. 元夫名義の住宅ローンが残る家に元妻が住む場合、何に注意すべきですか?

    元妻が住宅ローン相当額を負担していても、契約上の債務者は元夫です。元夫の返済が滞った場合、元妻がすぐに延滞を把握できないことがあり、滞納が続けば一括返済や競売へ進む可能性があります。金融機関へ居住状況を相談し、返済状況の確認方法、住み続ける期限、滞納時の対応、将来の借り換えや売却について書面で整理することが望ましいです。

    Q3. 元妻名義の住宅ローンが残る家に元夫が住み続けることはできますか?

    住み続けられるかどうかは、住宅ローン契約の内容と金融機関の判断によって異なります。債務者である元妻が転居し、元夫だけが居住する状態は、契約上の届出や承諾が必要になる場合があります。元夫が返済資金を負担していても債務者が自動的に元夫へ変わることはないため、借入先の金融機関へ相談し、借り換えや債務者変更が可能か確認してください。

    Q4. 公正証書を作れば、元配偶者名義の住宅ローンでも安心ですか?

    公正証書は、当事者間の金銭負担や居住期間などを明確にするためには役立ちますが、住宅ローンの債務者を変更するものではありません。公正証書を作成しても、金融機関との契約や抵当権は自動的に変わらず、金融機関を拘束することもできません。また、強制執行できる範囲にも条件があります。金融機関への相談と公正証書の作成は、別の手続きとして進める必要があります。

    Q5. 専業主婦・専業主夫でも、自分名義の住宅ローンへ借り換えられますか?

    住宅ローンの審査では、継続的な収入、勤続期間、他の借入れ、年齢、物件の担保評価などが確認されます。安定した収入がない場合、単独での借り換えは難しいことが一般的です。ただし、金融機関や個別条件によって判断は異なります。就職後に収入実績を作る、売却を検討するなど複数の選択肢を比較し、金融機関と不動産会社へ相談してください。

    Q6. 離婚による家の名義変更では、贈与税やその他の税金がかかりますか?

    適正な財産分与として家を受け取る場合、受け取った側には通常、贈与税がかからないとされています。ただし、分与額が過大な場合などは贈与税の対象になる可能性があります。また、土地や建物を財産分与として渡した側には、時価で譲渡したものとして譲渡所得課税が生じることがあります。離婚した当事者間で売買する場合も、価格や取引条件によって税務上の扱いが変わるため、税理士や税務署へ確認してください。

    Q7. 離婚を理由に連帯保証人や連帯債務者から外れることはできますか?

    離婚したことだけを理由に、連帯保証人や連帯債務者から自動的に外れることは一般的にできません。解除や変更には金融機関の審査と承諾が必要です。代わりの保証人を立てる、住み続ける側の単独ローンへ借り換える、家を売却して住宅ローンを完済するなどの方法を検討します。まずは住宅ローン契約書を確認し、借入先の金融機関へ相談してください。

    Q8. 査定額が住宅ローン残債を上回れば、通常売却できますか?

    査定額が残債を上回るだけでは判断できません。仲介手数料、抵当権抹消費用、印紙税などの売却諸費用を差し引いた手取り見込額で、住宅ローンを完済できるか確認します。査定額は売出価格や成約価格を保証するものではないため、価格帯と売却条件を不動産会社へ確認してください。

    Q9. センチュリー21クレール不動産への相談は無料ですか?

    不動産査定や売却方法に関するご相談は無料で承っています。まだ元配偶者と話し合っていない場合や、売却するか決めていない場合でも、机上査定による概算価格と住宅ローン残債の関係を確認できます。オンラインフォームまたはお電話(0120-905-980)からお問い合わせください。

    まとめ

    離婚後も住宅ローンが元夫・元妻名義のままになっている場合は、住宅ローンの主債務者・連帯債務者、不動産の登記名義人、連帯保証人・物上保証人、実際の居住者を分けて確認することが重要です。

    元配偶者名義のまま住み続ける状態には、住宅ローン契約の条件と居住実態が合わなくなるリスク、滞納を把握できないリスク、再婚や意向変化、自己破産、死亡と相続、住宅ローン控除への影響などがあります。ただし、具体的な扱いは住宅ローン契約や金融機関の判断、登記、返済状況によって異なります。

    根本的な解決方法は、住み続ける側への借り換え・債務者変更、通常売却、金融機関等の承諾を得た任意売却などです。すぐに解決できない場合でも、金融機関へ現状を相談し、当事者間の取り決めを書面化したうえで、借り換えや売却を再検討する期限を決めておくことが大切です。

    まずは住宅ローン残債と、売却諸費用を差し引いた手取り見込額を確認し、金融機関、不動産会社、弁護士、税理士、司法書士など、必要な相談先へ早めに確認しましょう。

    センチュリー21クレール不動産 宅地建物取引士 山本 繁春

    山本 繁春

    センチュリー21クレール不動産/宅地建物取引士

    台東区・荒川区を中心に、不動産売買・売却相談、離婚に伴う持ち家と住宅ローン残債、共有名義、売却条件の整理を実務面からサポートしています。不動産会社の業務範囲を越える法律・税務・登記・融資は、各専門家や金融機関への確認事項を整理しながら進めます。

    山本 繁春のプロフィール・保有資格を見る

    コラム作成日:2026年7月10日
    コラム更新日:2026年8月15日

    ※本記事は2026年8月15日時点で確認できる法令・税制・公表情報をもとに、一般的な情報提供を目的として作成しています。住宅ローン契約、財産分与、相続、自己破産、税務、登記などの扱いは個別の事情によって異なります。融資・保証解除は借入先の金融機関、法律は弁護士、税務は税理士または税務署、登記は司法書士または法務局へご確認ください。


    記事作成日2026-07-10

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